丹沢で人気の山、塔ノ岳。ここの通称バカ尾根といわれる大倉尾根をどうしても歩いてみたくて、登山にやってきました。
きっかけは数年前の夏、栂池高原から白馬岳に登ったのですが、その過程がしんどくてしんどくて。それを登山の先輩に話したところ、アルプスに行く前の鍛錬なら、バカ尾根がいいよと言われてずっと行ってみたかったのです。
バカ尾根とは
バカ尾根とは、塔ノ岳に続く大倉尾根の別名です。名前の由来は馬鹿にはできない長い尾根が続くから、登山用語でただ長いだけの尾根道のこと、など諸説あるようです。
確かに尾根は長く感じました。標高は1,491mと決して高いわけでもないのに、終わらない階段。階段に次ぐ階段。「馬鹿なの?」と笑いがこみあげてきます。でも決して単調ではありません。道の変化も眺望の変化もあり、途中途中に山小屋もあります。これはリピートする人が多いのも、丹沢で登山者に一番人気の理由も分かります。
私が今回行ったのは、大倉尾根のメジャーなルートです。詳細はこちらをご覧ください。
塔ノ岳に行くときの注意点
ヒル対策と階段対策が必要かなと思いました。
ヒル対策を万全に
時期によってはヒルがたくさんいます。バスの停留所のトイレに塩を用意してくれていました。トイレに塩が大量に置いてあるのを初めて見ましたよ。
梅雨時期は特に注意が必要となります。対策としては下記が有効です。
服装の対策
- 肌を露出させない服装(長袖、長ズボンが基本)
- 服と肌に隙間を作らないようにする(サポートタイツやスパッツを履く、靴下にスボン入れるとか)
- スパッツ(ゲイター)を持っていく
ただ、暑すぎたので、私は半袖、半ズボン、サポートタイツ、首にネックゲイターで虫よけスプレーと虫よけ機能の付いた羽織りものを1枚着て挑みました。結果は無事でした。
持っていくと安心な持ち物
- 塩
- 食塩水
- ヒル撃退スプレー
- 虫除けスプレー
私は食塩水を限界まで濃くして、100円ショップなどで売っているスプレーに入れて持っていきました。
テーピングなどファーストエイドキットを
階段が多いので怪我をしやすいのがネックです。登りよりも心配なのは下り。特に雨の後だと滑りやすくなります。
万一捻挫したときにそなえて、テーピングはもちろんですが、ストックがあると安心かもしれません。
怪我対策
- テーピング
- ストック
塔ノ岳の魅力
たとえヒルがいたとしても、階段が多くても、丹沢で人気の塔ノ岳。魅力の理由はいくつもあります。
交通の利便性がいい
大倉尾根から登る場合、小田急渋沢駅からバスに乗って大倉まで行きます。平日、休日問わずバスが多く、交通の便に恵まれています。1時間に1本以上あるのは珍しいのではないでしょうか。しかも私が行った休日は臨時便も出ていました。
茶屋が充実!ごはんが満喫できる
どうやら平日はやっていないようですが、土日は茶屋が空いており、しかも何軒かあって楽しいです。
しっかり2つほど寄りました。
観音茶屋は登山口からあまり離れていないので、立ち寄る人が少なかったのですが、めちゃめちゃコーヒーおいしいのでぜひ寄って欲しいです。友達はフルーツ牛乳寒天を頼んでいましたが、こちらも相当おいしかったそうです。
ただの奉仕なの?っていいたくなるくらい、コンビニ並みのお値段で、お店がやっていけるのか不安になりました。ぜひ寄ってみてください。
花立山荘はご主人が手で削ってくれるかき氷が絶品でした。まったくキーンとしないふわっとしたやさしいかき氷なんです。うどんとラーメンをそれぞれ頼み、美味しくいただきました。
次回は堀山の家にも寄りたいです。こちらも人気のようでした。
ちなみに頂上でもごはんをつくりました。木が段差のように用意されていて、景色も眺めやすく座りやすいです。
鍋割山や百名山の丹沢に縦走もできる
鍋割山の縦走も行きやすいです。鍋焼きうどん、いつかチャレンジしたいところ。ただ、ご主人が高齢で鍋焼きうどん目当てに並んでいる人も多そうなので、心配です。
もちろん、百名山の丹沢にも縦走できます。
今回は花立山荘でごはんを食べると心に決めていたので、途中で登り返すのが面倒になってしまい、寄らなかったのですが、次回こそは。
階段が多く鍛錬になる
確かに階段は多いです。でも、階段の種類もバラエティがあって、かなり整備されて登りやすいため、見た目ほど、しんどくないと思いました。行き慣れた方はヤビツ峠から入る道の方がより技術難易度が上がるになりそうです。
まとめ
塔ノ岳へと続く大倉尾根は、まとめると下記のような特徴があります。
- 交通利便性がよく、アクセスがしやすい
- 道が整備されていて安心感がある
- 階段が続くため鍛練になる
- 景色が良い
- 休憩場所が多い
- 茶屋が充実
人も多いので、ソロで登っても安心して行けそうだなと思いました。