「スコーロン®」を使用したウェアを登山やキャンプ用に買いました。これは「着る防虫」ともいわれ、繊維に虫を寄せ付けない加工をしたものです。
防虫剤は汗で流れてしまい、蚊取り線香は範囲が限られます。日焼け止めと防虫剤をこまめに塗りなおすのも面倒です。そして何より、虫にくわれたくない、ということでいろいろ全部入りの「スコーロン®」を手に入れました。実際に虫に狙われそうな雨の登山や川沿いで試してみました。
「スコーロン®」とは
スコーロン®はアース製薬と帝人フロンティア共同開発した防虫素材です。これまでにも似たような防虫効果をうたう製品はあったのですが、徐々に成分が蒸発してしまい、効果は一時的でした。いわゆる防虫剤を染み込ませていたのが従来の製品と考えると、分かりやすいかと思います。
一方、スコーロン®は繊維に虫を寄せつけない特殊加工を施し、野外で私たちを悩ませる不快な虫から身を守る「防虫素材」。だから繰り返し洗濯しても効果が薄れにくいのが特徴です。
どんなときに使える?
具体的に例を挙げてみると下記のようなシーンでおすすめです。
- 森や水辺でのキャンプ
- 登山(特に樹林帯)
- 渓流釣り
- 庭の手入れ(ガーデニングや草むしりなど)
- 川沿いの散歩
- 屋外でのスポーツ観戦
- 屋外でのライブ観戦
庭仕事などが日常的にある人だと、もとがとれやすいのではないでしょうか。
スコーロン®といえばFoxfire(フォックスファイヤー)
私が買ったのは、Foxfire(フォックスファイヤー)のスコーロン®。防虫だけではなく、UVカット機能もあるため、日焼け防止にも使えます。また、速乾性もあります。つまり、着るだけで特に何もしなくていいというわけです。
スコーロンといえばFoxfireといわれるほど有名(逆に他を知らない)。Foxfireはもともと1982年に釣り用のフィッシングベストからスタートしたメーカー。スコーロンを活用したアウトドア製品を手掛け始めたのは2008年。実はとても歴史のある製品なのです。
スコーロン®の口コミ・評判は?
Foxfireのスコーロンを利用した人の口コミを紹介します。
「家庭菜園の畑ですが、毎回蚊に5、6ヶ所刺されていたのが初日と一回洗濯して2日目の両日1~2時間程度ですが全く蚊に刺されませんでした。3日目は腕に一ヶ所刺されましたが今までの事を考えると大満足です。生地は薄手でTシャツの上から着ていますが伸縮性もあり通気性もあるので暑苦しいと感じることは無かったです」
「釣りやアウトドアのレジャーに限らず、野外の草取り、農作業他、蚊に刺されるリスクを下げてくれる貴重なアイテム。このパーカーは手首まで親指入れて手の甲までガードできるし、フードもついているので耳元に頻繁にくる、煩わしいブーンという音と不快感も軽減してくれる」
「蚊が止まった時の挙動は、しばらく触覚でサワサワしてから飛び立っていきましたが、普通の服でも同じような動きをしているので、スコーロンによるものかは不明。アブ相手では効果はありません。これの上から刺されました。着心地は軽く、乾きも早いので夏場のキャンプでTシャツの上から羽織るのに良いと思います。個人的には袖に親指を入れる孔が開いており、袖を長く出来るのでヤブで柴拾いしている時に手の甲を守れて良かったです」
「生地は薄手なのですがとにかく暑くて着ていられません。シャカシャカしたウインドブレーカーの方がまだ暑くない。結局服の上に虫はとまるし暑いしで2回着てタンスの肥やしです。あとポケットが浅くてファスナーも無いのでスマホを何度も落として泣きそうになりました。」
「薄くて軽くて涼しくてとても良いですが、もう少し張りのある生地でもいいように思いました。防虫効果については文句なしの防御だと思いました。見事にフォックスファイヤーからはみ出た指先とか(手袋をしていても刺されました)しかし、フォックスファイヤーにカバーされている部分は全く刺されませんでした」
出典:Amazon
人によって効能はさまざまですが、着ていないところは刺されたなど、効果を実感した人はいたようです。
実際に着てみた! スコーロン®のレビュー
スコーロンを実際に着てみたのでレビューします。
着心地
着ていてとても心地いいです。薄くてさらりとした感触です。着ていて肌荒れもしませんでした。とても軽いので、着ている感がありません。初秋に一枚念のためカバンに忍ばせておいてもよさそうです。また、速乾性もあるため、汗をかいてもすぐに乾きました。
臭い
とくに化学繊維の変わった臭いもありません。
薄さ
うっすら肌が透けそうなくらい薄手の記事です。春から秋にかけて、長く使えると思います。なお、素材は100%ポリエステルです。
デザイン・形状
口コミではポケットが浅いと書いていましたが、私が持っているものではそこまで問題には感じませんでした。ただポケットにファスナーはありません。また指を通すところがないデザインのものもあります。
防虫効果
虫が寄ってくるところは見なかったのですが、結果的に着ているところは刺されませんでした。川沿いの散歩で利用した際には、足やひざ下は蚊に刺されましたが、上半身はまったく刺されなかったところを見ると、効果はあったのではと思います。
暑さ
雨の日に30度弱くらいでレインウェアの下に着てみたところ、蒸し暑く感じました。そりゃそうか。化繊で、吸水速乾性がありますので、汗をかいてもいつの間にかさらりと乾いています。ベースレイヤーだと透けてしまいそうですが、UVカットもできるので、一枚羽織るのに便利そうです。
スコーロン®のデメリット
やはりお値段が比較的高いことです。特に高いものですと1万円を超えるものもあります。旧製品だとセールで半額程度のものもありますので探していただくといいかも。
釣りやキャンプ、庭仕事、散歩に使う人のほうが、もとがとれるという意味で向いているように思います。
スコーロン®に関するよくある疑問
公式ホームページを参考に、よくある疑問と回答をまとめました。
Q.どんな虫にも効く?
基本的には効かないようです。市販の防虫剤が効く蚊やマダニなど小さい虫が中心で、アブやハチには効かないと考えたほうがよさそうです。見るのも近づくのも嫌、という人は防虫剤や蚊取り線香のほうが、寄ってこなさそうです。
Q.虫を寄せ付けないの?
虫は寄せつけないわけではありません。生地に触れることにより効果を発揮する接触忌避タイプになるためです。しかし寄ってきた不快な虫は、スコーロン®の生地に触れると逃げ出します。
Q.洗濯は普通にしても大丈夫?
ドライクリーニングやタンブラー乾燥をしなければ、普通に洗濯して問題ありません。実験によると洗濯20回後も80%以上の高い防虫効果を維持しているようです。干すときには陰干ししてください。
以上、スコーロンについて紹介しました。実は結構普段のワンコ散歩で使えているので、私自身はもとがとれたほうなのかなと思っています。
防虫剤を都度使うのが面倒で、利用シーンが該当する人は、1枚持っていてもいいのではないでしょうか。アームカバーもありますので、お値段に悩む方はまずはここから取り入れてみるのもよいかもしれません。シャツやパンツ、帽子もありますが、コスパがいいのは上着かなあ・・・。