登山を趣味にするメリット・デメリット。かかった費用と使える費用の目安も紹介

登山のメリット、デメリット 登山
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私は登山が趣味です。2014年から山に登り始めています。毎週登るほど頻繁ではありませんが、道具や装備は一通りそろえています。ただし体力も技術もないので、本格的なクライミングや雪山は行きません。登山のメリットとデメリットをお伝えします。特に気になるのがお金の問題デメリットを乗り越える方法や、趣味に費やせる予算の目安についてまとめましたので、ご紹介します。

登山のメリット

さまざまなデメリットをかかえる登山。それでも山に登ってしまうのはなぜなのでしょうか。まずはメリットからお伝えします。

登山は消費カロリーが高いスポーツ

登山は中高年になっても楽しめますが、活動量も多いスポーツです。運動強度を示すメッツでは、バスケットボールやバドミントンを上回っています。エネルギーの消費量(カロリー)は約5時間の登山で30代女性でも1日分のエネルギーを消費するレベルです。ただしダイエットには向きません。

参考記事 登山の消費カロリーはどのくらい? ダイエットには向かない理由

筋力がつく

登山では筋肉を使います。激しい筋肉痛に合う前にアミノ酸サプリを取るなど予防もできますが、いまだに筋肉痛に見舞われることもあります。筋肉は傷つき、修復されてより強固な筋肉ができます。登山は筋力がつきやすいスポーツの一種です。

年をとっても長く楽しめる

登山を楽しむ人は中高年が中心です。総務省が行った社会生活基本調査(※)によれば、登山・ハイキングを楽しむ人は65~69 歳の行動者率(人口に占める割合)が12.5%と最も多い結果となっています。さらに行動日数も75歳以上が最多と、年齢を重ねるごとに増える傾向が見られます。このことから、年をとっても楽しめるのが登山の特徴といえそうです。

※出典 「平成28年社会生活基本調査」(総務省)

絶景を見てリフレッシュできる

日常生活ではまずお目にかかれない景色が楽しめます。写真をたくさんとってSNSなどにアップしてみてもよいでしょう。絶景を目にして呆然とすることもあれば、天狗が座るらしい木やトトロのようなトンネル、巨大すぎる岩に刻まれた謎の紋章などを目にして空想する楽しみもあります。日常の小さいことがどうでもよくなり、気分もリフレッシュできるはずです。

一度装備をそろえれば長く使える

初期投資は必要ですが、一度装備をそろえれば長く使うことができます。雪山やクライミングなど高度なテクニックが必要な登山でない限り、同じ装備が利用可能です。常にシーズンごとに買いなおす必要があるスポーツではありません。もちろん買いなおす人はいるでしょうけど…。

災害時に道具・装備が利用できる

2019年に台風19号のとき、自宅近くの川の氾濫を恐れて避難しました。実際には使うまでに至らなかったのですが、登山やキャンプの道具や備品が災害に役立つことを改めて確認しました。最低限そろえたいアイテムについては改めてどこかで書きたいと思います。

個人的な登山にハマる理由はこちらに詳しく書いています。

登山の何が面白い? 運動音痴の私が、登山にハマる理由

登山のデメリット

続いて登山を趣味にする場合のデメリットをお伝えしたいと思います。よいことばかりではありません。

初期投資のためのお金がかかる

まず、初期投資のためのお金がかかります。私は2014年から登山を始めています。ユニクロを愛し、通販やスポーツデポ、アウトレットなど安いものを活用して購入してきたつもりでいました。かかった費用は基本装備で10万円くらいを想定していましたが、もう少し記憶をたどってみたところ23万円くらいでした。キャンプのために買ったものは除いています。まだ何か買ったものを忘れている気がしますが…。

登山用に購入したもの費用の目安
トレッキングポール(ストック)¥23,000
バックパック(登山用リュック)¥18,000
帽子¥7,000
レインウエア/アウター¥35,000
レインウエアパンツ¥5,000
ミドルウエア¥12,000
パンツ¥19,000
Tシャツ¥9,000
長袖¥15,000
専用下着¥6,000
靴下¥3,000
サポーター¥1,000
登山靴¥40,000
サポートタイツ¥11,000
ドリンクホルダー¥1,000
サコッシュ¥3,000
クッカー¥3,000
ガスバーナー(ストーブ)¥9,000
コンパス¥3,000
ヘッドライト¥8,000
合計¥231,000

よく一緒に登山に行く友人は100万円ほど投資したとのことです。登山はお金がかからないスポーツではありません。初期投資の費用はそこそこ高いです。遠征する場合は旅費もかかります。

腰痛、膝痛など怪我や故障をする可能性がある

重い荷物を背負って山道を歩くので、当然のことながら怪我や故障もあります。私は膝ですね。無理に下山して膝を痛めてからは膝用サポーターは欠かせません。爪が折れたり、靴擦れを起こしたり、マメができたりするのはしょっちゅうです。

遭難の危険性がある

これが登山の一番のデメリットではないでしょうか。どうしても自然を相手にするスポーツなので、毎年死者、遭難者も出ています。私も遭難しそうになったり強風であぶないと感じたこともありました。

日焼けする

日焼け止めは塗りますが、やはり肌は荒れます。赤く腫れることもありました。登山中は化粧はせず、日焼け止めだけ塗るスタイルです。誰にも知り合いに合わないことを祈ります。美を追求する人には難しいスポーツかもしれません。

私だけかもしれませんが、服により一層無頓着になってきたこの頃です。

デメリットを乗り越えるためにできること

山岳保険に入るなど、事前準備をしっかり行う

登山計画書を提出する、山岳保険に入る、遭難したとき用の装備を用意するなどの事前準備が必要です。

普段から鍛えておく

怪我に備えるよう、普段から筋力をつけておきましょう。日常生活の中でできる範囲がいいと思います。私はエスカレーターを使わず、階段を上るようにしています。たまにひと駅歩きます。自分の体力を把握し、限界を超えるような山には行かないようにしましょう。体調がすぐれない場合は仕切りなおすのもありです。

装備を安く抑える

ワークマンやユニクロなどで安く費用を抑える方法をまず最初は考えてみましょう。1万円程度で揃えることもできます。買いなおすことになると、余計な出費を増やしてしまうので、最初はレンタルから始めるのがいいかもしれません。

趣味にかけられる予算の目安を知る

趣味にかけられる予算がいくらか試算したことはありますか。

総務省の家計調査 二人以上の世帯の2019年平均から仮に「教養娯楽サービス費」を趣味に使った費用とすると、3万679円で消費支出全体のうち10.5%でした。交際費や洋服、たばこ代などは別の項目に入っているのでもっと増えそうですが…。

参照「2019年家計調査報告(二人以上の世帯)」(総務省)

この結果から、毎月の趣味では収入の1割程度までを目指すといいかもしれません。最初は難しいかもしれませんが、道具がそろったら費用を下回るよう努力してみましょう。

予算を決めて、その範囲内で購入する

本来は全体にかかる費用のうち、家賃、生活費、貯金を除いた余剰分でやりくりするのが望ましいと思います。何にいくら使っているのか想定がつかない方は、一度家計簿をつけてみてください。

話がそれますが私の場合、将来資金はiDeCoと投資信託で積み立てています。特にiDeCoは60歳までおろせませんが、税優遇が大きいのでNISAよりもおすすめです。

それでも私は登山を趣味としておすすめします。登山で破綻することがないよう、切り詰められるところは切り詰めて、使える予算を把握して趣味を楽しんでくださいね。