「しらびそ小屋」宿泊記。リスや小鳥が訪れる北八ヶ岳の癒しの山小屋

しらびそ小屋 登山
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北八ヶ岳にある「しらびそ小屋」に泊まってきました。本沢温泉にテント泊し、硫黄岳に登った後にしらびそ小屋に立ち寄るコースです。

しらびそ小屋へのアクセス方法から、お部屋や設備、食事、必要な持ち物、周辺の見どころについてご紹介します。

しらびそ小屋の一番の特徴は、リスや小鳥が見られること

しらびそ小屋

北八ヶ岳のふもと近く、標高2,097メートルにあるしらびそ小屋は、コロナ渦以降の収容人数は20名程度のこじんまりとした山小屋です(過去は最大60名ほどだったようです)。すぐ近くにテント場もあります。水曜日・木曜日が定休日です。

しらびそ小屋のテント場

稲子湯から2時間程度なので歩けてしまうのですが、この山小屋に泊まるだけで価値があると思います。

絶景の山小屋はたくさんありますが、朝食の時に動物たちがやってくる山小屋はなかなかないのでは。動物好きなら一度は泊まって欲しい山小屋です。

特徴をまとめると、以下となります。

  • みどり池のほとりから天狗岳の展望が美しい
  • 朝食時にリスが見られる
  • 小鳥がやってくる
  • 宿泊者限定の厚切りトーストが食べられる
  • ヤッホーブルーイングのお酒が飲めてトークも聞ける

しらびそ小屋へのアクセス

「佐久平」もしくは「小淵沢」から「小海」に向かい、路線バスで行くのが一般的なルートです。

他にも少し距離は伸びますが、「茅野」から「渋の湯」経由で登る方法や、白駒池から揚げパンで有名な高見石経由で行く方法もあります。

私は、JR北陸新幹線で「東京」から「佐久平」へ。「佐久平」からJR小海線で「小海」へ。「小海」からバスでみどり池入口もしくは稲子湯バス停へ向かうルートを利用しました。

小海町営路線バス

注意点

ICカードは利用不可

小海線は2025年6月時点では、現金のみでICカード利用不可。事前に切符を買っておく必要があります(車内でも支払いは可能だが、両替などが不要なためスムーズ)。

また、路線バスも現金のみです。

混雑具合

なお、新幹線は6月利用時には帰りの日曜日は指定席は満席でした。前もってチケットを予約しておくと安心です。

バスも週末やハイシーズンは混雑しているので、帰宅時に利用するなら最寄りのみどり池より稲子湯の方が座れる可能性が高まります。

コースタイム

稲子湯からしらびそ小屋までは2時間から2時間半がコースタイムです。道は難しいところはなく、等高線も比較的ゆるやかで歩きやすかったです。

駐車場の様子

駐車場は金曜日の朝、みどり池を通った際にはまだ停めることができ、混んではいませんでしたが、日曜日の帰宅時に稲子湯を通った際には駐車場はいっぱいで、路肩に車を停める人がおり、バスが通るのも大変そうでした。

しらびそ小屋の宿泊料金と朝食や夕食の時間帯

宿泊料金

2食付きで大人が1万1,000円でした(2025年6月時点)。

しらびそ小屋の宿泊料金(公式サイト)

予約方法

電話予約となります。定休日となる水曜日・木曜日を避けて、電話で予約します。その際には到着予定時刻や、前日、翌日のコースもあわせて伝えます。

チェックイン時間

14時から16時の間となります。14時より前に来ても入れません。

チェックアウト時間

9時

夕食時間

17時半(私が宿泊した2025年6月時点の時間です)

朝食時間

6時から7時(6時、6時半と希望者にあわせてトーストの焼き時間を調整してくれていました)

しらびそ小屋のお部屋や設備

お部屋の様子

しらびそ小屋のお部屋

お部屋には、敷布団、掛け布団があり、他の人とはカーテンで仕切られています。窓もありますが、カーテンはありません。

寝袋かインナーシーツが必要

寝袋かインナーシーツが必要です。費用を払えばレンタルも可能ですが、冬季はレンタルもNGでした。寝袋だけで眠りましたが、夏季だと暑くも寒くもなく丁度よかったです(モンベルのダウンハガー#3)。

電波

ソフトバンクはまったくつながりませんでした。ドコモ、auはつながります。auはやや電波が弱かったです。

充電

ポータブル電源があり、200円で充電してもらえました。

トイレ

和式と洋式のトイレが4、5個くらいあります。紙は流せません。バイオトイレでしたので、あまり臭いも気になりませんでした。テント泊の人用のトイレとは別になっていましたので、朝も混みあわずに使えました。とはいえ、テント場も大きくはないので混まない印象です。

更衣室

カーテンがついた更衣室がありました。

食堂

最大15人くらいは入れそうな小さな食堂があります。お部屋から靴を履き替えずに行く事ができます。

水場

一応水場トイレの近くにありましたが、煮沸した方がよいかもしれません。ペットボトルは売っていますが山小屋価格です。本沢温泉などの水場で汲んでおくのもいいかもしれません。

お風呂はありません。

あると便利なもの

  • アイマスク
  • 耳栓
  • モバイルバッテリー

カーテンがないのでまぶしいです。早朝に出る方はよいですが、そうでないならアイマスクがあると熟睡できます。カーテンはありますが、隣の人の声は筒抜けなので、いびきも聞こえます。耳栓があると安心です。

忘れ物

3ヶ月間は預かってくれるそうです。

(なぜ知っているのかというと、忘れものをしたからです。迷惑をかけてしまいました)

しらびそ小屋のおすすめポイント

みどり池のほとりから望む天狗岳の展望が美しい

しらびそ小屋から見る天狗岳とみどり池

みどり池をはさんで天狗岳がそびえたっています。晴れていれば、みどり岳に逆さ天狗岳が映ります。みどり池のほとりには、テーブルや椅子もあり、ここでお茶をしたりビールを飲むのが最高です。テント泊の方がごはんをつくっていました。ごはんにもおすすめの場所です。

朝食時にリスや小鳥がやってくる

朝食時にやってきたリス

朝食時にリスと小鳥がやってきました。小鳥は朝食以外の時間にもウソのオスとメスが来ていました。リスは朝食時のみでした。

しらびそ小屋に遊びに来た小鳥(ウソ)のオスとメス

ひまわりの種が大量にあったので、おそらく朝食時間にあわせてごはんをあげているのだと思いますが、窓ガラス越しから至近距離で見ることができます。すてきな演出だと思いました。

宿泊者限定の厚切りトーストが食べられる

宿泊者限定の厚切りトースト。ほんわりバターの香り
宿泊者限定の厚切りトースト。ほんわりバターの香り

朝食の厚切りトーストはほんのりバターの風味があり、クリームチーズのキリとジャムが2種類ありました。ジャムは自家製かもしれません。

ヤッホーブルーイングのお酒が飲めてトークも聞ける

ヤッホーブルーイングの柚子エールあら塩仕立てがありました
ヤッホーブルーイングの柚子エールあら塩仕立てがありました

よなよなエールをはじめとした、ヤッホーブルーイングのお酒を飲むことができます。山小屋で働いているスタッフの方のおひとりが、ヤッホーブルーイングでビールをつくっている方らしく、熱いお話が聞けるのも私は満足度高かったです。

夏季限定のスーパーで見かけないビールも置いてありました。

女性のソロ登山者やお子さん連れにもおすすめ

小学生くらいのお子さん連れや女性客、ソロ登山者(女性)もおりました。人数が少ないので食事の時間は話がしやすく、一人でも泊まりやすそうな印象を持ちました。

帰りに温泉に寄るなら稲子湯か八峰の湯(ヤッホーの湯)

下山したらすぐに稲子湯があります。稲子湯には内湯が2つあるそうです。

稲子湯。たくさんの登山客でにぎわっていました
稲子湯。たくさんの登山客でにぎわっていました

もし広いお風呂に入りたければ、路線バスの小海駅に向かう途中にある八峰の湯(ヤッホーの湯)もおすすめ。宿泊の領収書を見せれば、宿泊者は300円で入ることができました。

食事処があり、地元のものもありかなりおいしかったので、ここでお風呂に入って人間に戻りつつ、ごはんを食べて帰るのも、ありなのではないでしょうか。

八峰の湯(ヤッホーの湯)のごはん。信州湾プレート御膳。ごはんの種類はかなりたくさんありました。
八峰の湯(ヤッホーの湯)のごはん。信州湾プレート御膳。ごはんの種類はかなりたくさんありました。そばがおいしい。

八峰の湯(ヤッホーの湯)

バスの本数があまり多くはないので、セットで済ませてしまうのも手かなと思います。

しらびそ小屋周辺のお山

しらびそ小屋の前後で八ヶ岳周辺を楽しむなら、このあたりもおすすめです。私は本沢温泉に前泊し、硫黄岳を登ってからしらびそ小屋に泊まりました。

  • 硫黄岳、横岳、赤岳
  • 天狗岳
  • ニュウ
  • 高見石
  • 本沢温泉

まとめ

しらびそ小屋到着時のおもてなし
しらびそ小屋到着時のおもてなし

小ぢんまりとしており、温かい気持ちになれるしらびそ小屋は、泊まるだけで価値があります。おいしい食事や温かいもてなしも魅力的ですし、みどり池から見える絶景も魅力的です。かなりの高確率でリスが見られる山小屋は珍しいと思います。宿泊したからこそ楽しめるイベントです。