2022年にテントを購入しました。体力がなく身長も150cmと低いため、とにかく軽いテントがいいと思っていました。私のテント検討過程と、最終的に決めたテント、その理由を紹介します。
テント選びの条件は、ダブルウォール、自立式、長辺入口、軽いことをマストに
最初は店頭で手に取った軽さと小ささに感動し、シングルウォールも検討していました。シングルウォールの場合、設営が早い、軽いという特徴があります。しかし、内側の結露でこまめにふかないと、テント内の荷物が濡れてしまいます。また、前室はできませんので靴を置く場所や雨の日がとにかく悩みどころ。
当時、ヘリテイジのクロスオーバードームを検討していましたが、店員さんの「浸水しますので、雨の日はおすすめできません」という言葉から諦めました。そこでダブルウォールを選ぶことに。
私は不器用なので自立式はマスト。この時点でファイントラックのカミナモノポールや海外の超軽量テントは外れてしまいました。
長辺入口は物の出し入れがしやすい、雨天時の調理が便利ということで、物を散らかす癖のある私としては、長辺入口のほうが向いているかなと思いました。そこで大人気のモンベルのステラリッジテントは見送ることに。
そのうえでとにかく、無理のない範囲の耐久性と軽いことを重視し、居住性は捨てました。が、ここで大きな挫折をします。
テントが売ってない
アルミショックと新型コロナの影響で工場がロックダウンし、テントが軒並み在庫切れに。ネットでは売っていないか、売っていても高額でした。実物を見てから買いたかったのですが、店頭でも品切れが続出していました。ニーモのタニは有力候補だったものの、見送ることに。
特に海外製のものは取り扱いが少ない印象です。よって賭けになりそうな超軽量のダブルウォールテント、タイガーウォールUL1、ホーネットストーム1Pは見送りました。雨が入ってくる、生地が薄すぎて日本の気候には合わないなどのレビューも見られ、実物を見られないことが決定打になりました。
石井スポーツの店員さんによれば、テントをはじめとするアウトドア商品は年々高くなっているとのこと。また、好日山荘の店員さんによれば、今年はロシア、ウクライナの影響も出てくるので今後も品薄は続くのでは、とのことでした。
私が購入したテントも、当時再入荷したものの、また入荷待ちになっています。気になったらすぐに決断したほうがいいかもしれません。
2023年3月追記:その後、在庫不足は解消された商品もあるようですが、やはりお値段は上がる傾向にあります。
最後まで残った候補
後ほどご紹介する比較表をもとに検討し、最後まで残った候補は、下記2点。
- マウンテンショット1/THE NORTH FACE
- ハイレヴォ(HI-REVO)/ヘリテイジ
結果、選んだテントはヘリテイジのハイレヴォ(HI-REVO)となりました。
日本製で修理してもらえること、少しでも軽いこと、この2点を重視することにしました。ネットでも店舗でも手に入ります。ただし2022年はアルミショックの影響でペグなし版も出ていそうです。ペグなし版でも値段が安くなるし、ペグは軽いものを入手して利用すれば問題ないと判断。
前室は狭いですし、決して居住性が高くはないけれど、耐久性と軽さのバランスがとれた良質なテントだと思います。1度だけですが使ってみて、とても快適でした。いずれレビューをあげたいと思います。
ギリギリまで迷ったマウンテンショット。見た目がかっこいいし、今でも迷うくらいだし(笑)、軽さの割に居住性も悪くないのでいいなぁと思います。ネットでは品切れが多そうでしたが、一部の店舗では見かけましたので、手に入れることはできると思います。
実は我が家にはネイチャーハイクのコスパ最強テントがあります。最小重量も1.3kgと軽くはないけれど重すぎるわけでもない。プロモンテもサックスブルーが好きすぎて悩んだのですが、総重量ではそこそこ重く、何のために買うんだと自問自答して、あきらめたのでした。2022年はサックスブルー以外の色も出ています。
私が候補にしたテント一覧表
私が候補にしたテントを一覧表にまとめました。
右スクロール(→)でで全体が見られます。総重量の軽い順にソートしてあります。
ブランド | モデル名 | 最小重量 | 総重量 | グランドシートの重量 | 総重量+グランドシート | テント価格 | グランドシート | 合計金額 | テントサイズ(縦×横×高さ) | 入口 | 自立/ 非自立 | ウォール | 人数 | 色 | フライシート | インナーテント |
ビッグアグネス | タイガーウォールUL1 | 850 | 964 | 100 | 1,064 | ¥53,900 | ¥4,056 | ¥57,956 | 213×97×99 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | グレー/イエロー | 15D | 15D |
NEMO | ホーネットストーム1P | 760 | 917 | 150 | 1,067 | ¥46,200 | ¥4,730 | ¥50,930 | 221×108×98 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | グリーン | 10D | 10D |
ヘリテイジ | ハイレヴォ1 | 960 | 1,083 | 120 | 1,203 | ¥54,780 | ¥5,390 | ¥60,170 | 203×93×100 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | グリーン | 15D | 15D |
ザ・ノース・フェイス | マウンテンショット1 | 1,090 | 1,270 | 80 | 1,340 | ¥52,800 | 含む | ¥52,800 | 220×90×105 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | サフランイエロー | 20D | 15D |
NEMO | タニ1P | 1,060 | 1,255 | 176 | 1,431 | ¥60,500 | ¥4,730 | ¥65,230 | 202×105×103 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | グリーン | 15D | 15D |
モンベル | ストラリッジ1 | 1,140 | 1,340 | 160 | 1,500 | ¥45,100 | ¥4,400 | ¥49,500 | 210×90×105 | 短辺 | 自立式 | ダブル | 1 | アイボリー、ターコイズ、イエロー、グリーン | 30D | 10D+メッシュ |
プロモンテ | VL-17 | 1,190 | 1,340 | 187 | 1,527 | ¥50,600 | ¥4,180 | ¥54,780 | 205×90×100 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | サックス、オリーブ | 20D | 10D |
ネイチャーハイク | NH18A095-D | 1,300 | 不明 | 不明 | 1,660 | ¥13,800 | 含む | ¥13,800 | 205×95×100 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | オレンジ | 20D | メッシュ |
NEMO | アトム1P | 1,280 | 1,540 | 160 | 1,700 | ¥42,900 | ¥4,290 | ¥47,190 | 210×90×105 | 長辺 | 自立式 | ダブル | 1 | キャニオン、グリーン | 40D | 20D |
アライテント | エアライズ1 | 1,360 | 1,560 | 160 | 1,720 | ¥42,900 | ¥3,850 | ¥46,750 | 205×100×100 | 短辺 | 自立式 | ダブル | 1 | オレンジ、フォレストグリーン | 30D | 28D |
(価格、重量はできるかぎり公式。ただし海外サイトの場合はドル換算。
ネットの場合値段が異なることあり。公式にない重量はネット情報を参考にするか、実測値を計測、
もしくは個別の装備の総量を合計したので100%正しいとは言い切れない)
私が調べたテントランキング
ここからは今回調べたダブルウォール、自立式の中で、価格、重量ごとにランキング形式でどのテントが上位か紹介していきます。
合計金額が安いテントランキング(※グランドシート込み)
値段は意外にもグランドシート(フットプリント)込みで安かったり、グランドシートが高かったり、フライシートが別売りのものもありましたので、合計金額で出してみました。
金額はできるだけ公式にしてあります。そのためネットだとかなり安いこともありますし、逆にネットのほうが高いこともあります。ちなみに私の買ったものはネットのヤフーなどが安かったです。
海外製で分からないものはドルから計算したものもありますが、円高でお値段変わることもあるのでご了承を。
1位 ネイチャーハイク NH18A095-D
ネイチャーハイクの安さは異常。この商品以外にも色々と種類があります。安いものだと1万円くらいで購入できるものも。山でも見かけることはありますので、とにかく安いテントを買いたいんだという人にはおすすめです。我が家にもなぜかありましたが、キャンプに活躍しており、悪くないテントです。ただし純正のペグは重いので変えたほうが良いと思います(今回ご紹介しているのは実測値)。
2位 アライテント エアライズ1
日本の山岳テントの代名詞。昔から愛されてきており、少々重いですが、長く使いたい、過酷な環境でも利用予定ならエアライズを推す人が多いようです。
3位 NEMO アトム1P
登山Youtuberのかほちゃんも最初のテントに選んでいます。手に入りやすく、タニよりお手頃です。
4位 モンベル ストラリッジ1
選ぶ人がものすごく多い、人気のテントです。短辺入口な点だけがネックですが、フライシートが別売りで色が選べたり、組み合わせたりもできます。テント場がモンベルで支配されていることもある様子。国産なので修理しやすいのもよいところ。
5位 NEMO ホーネットストーム1P
とにかく軽いテント。生地は薄く、形状から雨も入ってきそうなので、晴れた日のキャンプ寄りな印象です。
金額が安いテントランキング(※テントのみ)
1位 ネイチャーハイク NH18A095-D
2位 アライテント エアライズ1
3位 NEMO アトム1P
4位 モンベル ストラリッジ1
5位 NEMO ホーネットストーム1P
総重量が軽いテントランキング(グランドシート込み)
最小重量は確かにペグや紐を変更する人にはいいのですが、グランドシート、収納袋など細かな部分で結構重さは変わります。軽いと思ったら収納袋を外した重さの表示になっていることもありました。そこでグランドシート込みの総重量でのランキングを紹介します。
1位 ビッグアグネス タイガーウォールUL1
2位 NEMO ホーネットストーム1P
3位 ヘリテイジ ハイレヴォ1
カモシカスポーツで会員登録すると割引で購入できます。2022年7月上旬に入荷予定とのこと。少し前はYahooで売っているのを見かけましたが、今は品切れのよう。
4位 ザ・ノース・フェイス マウンテンショット1
オンラインではここ数ヶ月売り切れですが、好日山荘で売っているのを見かけました。
5位 NEMO タニ1P
日本の山岳テントを本気で考えた一品だそう。ホーボージュンさんが雑誌で推しているのを見かけました。ただ人によっては接合部がプラスチックで弱いという説も。
最小重量が軽いテントランキング
ペグや紐は別のものを利用するという方は最小重量で見るのがおすすめです。
1位 NEMO ホーネットストーム1P
2位 ビッグアグネス タイガーウォールUL1
3位 ヘリテイジ ハイレヴォ1
4位 NEMO タニ1P
5位 ザ・ノース・フェイス マウンテンショット1
2023年発売の新テント
テントが気になりすぎて、その後も動向を追っているたぬ吉です。2023年も、気になる軽量テントが発売されています。
SLドーム(SL DOME)
これがなんとエアライズ・トレックライズを発売してきたアライテントさんから出たのだというから驚き。2023年6月に限定200張で発売されます。2人用自立式で980g、これにグランドシートが別途200g追加となりますので、すごいのではないでしょうか。
これは見てから買いたかったなー。これから購入される方がうらやましいです。また悩みたい。
特に参考になったサイト、雑誌、動画
そのテントのことをよく知らずに記載している単なるまとめ記事もあるのですが、下記は割と参考になりました。また、テントをもっている人がアップしている動画やレビュー記事もおすすめです。
Webサイト▼
山岳用軽量テント徹底分析&選び方とおすすめ登山テント28選(動画つき)
私のテント遍歴 テント泊歴8年目の単独登山女子がこれまで使った4つのテント
雑誌▼
PEAKS(ピークス)2021年5月号 No.138[雑誌]軽量化の極意 PEAKS(ピークス)2022年6月号 No.151[雑誌]テント泊登山実践術動画▼
以上、私のテント検討過程をご紹介しました。2ヶ月くらいは毎日テントのことを考え、調べたり、週末はアウトドアショップをはしごしたりしていました。本当のお気に入りになるかはまだ分かりませんが、みなさんも納得のテントがみつかりますように。