登山の前日にごはんやパスタなどの炭水化物を食べるべきと聞いたことがある人は多いと思いますが、これはなぜなのでしょうか。登山の前日にとるべき食事と避けるべき食事、私が実際にとっている食事を紹介します。
登山の前日にとるべき食事
登山前日にとるべき食事は糖質です。糖質とは、いわゆる主食となる白米、うどん、パスタ、餅などの炭水化物。他にもじゃがいもなどの芋類にも多く含まれています。
なぜ糖質をとる必要があるのかというと、エネルギーを体内に蓄えておくためです。これは長時間続く試合などで行われている食事法で、カーボローディングといいます。グリコーゲンローディングともいわれており、グリコーゲンという糖の一種を事前に体にため込むのです。
登山では血糖値が下がるとシャリバテといわれる現象が起こります。意志に反して体に力が入らず、動かせなくなります。実際に、低糖質ダイエットをしている人と登山に行き、体が動かなくなる状態を見たことがあります。一方、事前におにぎりを食べて糖質を入れてから登ると、驚くほど体が軽かったといっていました。糖質はその場で食べてもすぐにエネルギー源にはなりません。事前に蓄えることで、シャリバテを防ぎやすくなります。
ハードな登山の場合、前日だけでなく3日くらい前から糖質をとっておくほうがおすすめです。ただ、やみくもにたくさん食べてはいけません。カロリー摂取は同じで糖質の量を、7、8割程度に上げます。
私がいつも登山前日にとっている食事
私の場合は白米を食べることが多いです。その理由は食べ慣れているから。パスタを好む人も多いのですが、脂質が高くなりがちなので、白米を選ぶようになりました。
他にもセットで食べることもあります。白米+うどん、白米+パン、おかずは焼き魚、かぼちゃの煮物、味噌汁などを食べます。おかずなしの場合もありますが、それでも問題ありませんでした。
登山前日に避けるべき食事
生ものや辛いもの、脂っこいものは胃もたれやお腹を壊すことがあるので、避けたほうがいいです。
また糖質は高くてもお腹を壊しやすい人は、繊維質の多いさつまいも、ごぼうなどは食べすぎ厳禁です。健康的に見える生野菜も消化しにくいため避けたほうがよいと思います。
そもそも、普段食べ慣れないものはお腹を壊す原因になったりするので、避けたほうが安心です。
また明日登山だからといって食べすぎにも注意です。体が重く動きにくくなります。
登山当日の朝食でとるべき食事
私は大体おにぎりを食べています。クエン酸が含まれるうめぼしやゆかり(梅しそ)のおにぎりと、オレンジジュースなどが多いです。狂ったようにゆかり食べてます。
登山直前に摂取するもの
BCAAと水を摂取することが多いです。BCAAは筋肉のエネルギー源となる必須アミノ酸のうちのことを差します(厳密には3つの必須アミノ酸の総称)。BCAAを摂取することで、筋損傷が軽減できたり、筋肉痛や疲労感を軽減するといわれているので、飲んでいます。
個人的には激しい筋肉痛は起こりにくくなったと思います。ですが、疲労感は分かりません。特に激しい登山でなければ、なくてもいいと思います。
BCAAならこちらは安くて飲みやすいと思います。
まとめ
糖質を多めでカロリーは同じといいながら、ついつい登山前後は食べすぎてしまうんですよね。行動食は食べきったことがありません。自分の調子がよい状態を見つけてみてマイルールを作ってくださいね。
おやつと消費カロリーに関する記事もあるので、よかったら見てみてください。
参考文献:「もっと登れる山の食料計画」(山と渓谷社)