百名山のひとつ、筑波山。百名山の基準は基本的に1,500m以上ですが、筑波山は男体山で標高871m、女体山で標高877mと1,000mにも満たない低山です。しかしながら、道は奇岩があり、変化にも富んでいて、とても楽しめました。また、そこまでハードではないので初心者や体力がない人でも登りやすい山です。筑波神社から頂上に至るまで、行楽地のように楽しめる場所がたくさんあります。登山の様子や駐車場の状況、コロナ禍での混雑状況などを紹介します。
2022年2月末の最新状況(バスの混雑状況や服装)も追記しています。
筑波山へのアクセス
アクセスや駐車場の混雑状況をお伝えします。
電車・バスで行く方法
つくばエクスプレスに乗り、つくば駅で下車します。その後、直行のシャトルバスがつくば駅から出ています。シャトルバスは2種類あり、「直行筑波山シャトルバス」と「つくバス北部シャトル」があります。
どのルートを選ぶかによって乗るバスと降りる場所が異なりますが、基本的には「直行筑波山シャトルバス」に乗ります。「つくバス北部シャトル」だと、筑波山口までしか行かないためです。
筑波山神社からケーブルカーに沿って、男体山頂を目指すコースと、つつじヶ丘からロープウェイに沿って女体山山頂を目指すコースがあります。男体山から女体山は歩いて30分ほどで行けますので、どちらを選んでも問題ありません。男体山側の場合の最寄りのバス停は筑波山神社入り口となります。一方、女体山側の最寄りのバス停はつつじヶ丘となります。男体山側の場合、筑波山口や沼田バス停から歩くこともできますが、車道を歩き続けることになりますので、筑波山神社入口で下車するのがおすすめです。
まとめると、基本的には「直行筑波山シャトルバス」に乗り、筑波山神社入口か、つつじヶ丘かいずれかで降ります。どちらかで降りるかはルートによって異なるというわけです。
バスの混雑具合
2022年2月末に筑波山に電車・バスを利用して登山に行きました。バスの運行時間は土日祝日か平日か、また時期に応じても異なります。
筑波山シャトルバス運行状況(2019年8月現在とあるが2022年2月も同様でした)
結論として、朝も帰りも混んでいました。朝はバスが動く30分前からおそらく前のバスに乗り切れなかった人が並んでおり、出発時刻近くに来た人は乗り切れませんでした。バスは立ち乗りが出ており、体にザックが密着するほどの混みぶりです。それでも増便はありません。
それでも登山道は9月に登ったときに比べてかなり空いていましたので、オンシーズンであればさらに混雑必至かと思います。
駐車場停められるか問題
駐車場自体はたくさんあります。市営の駐車場か第1から第4まであり、台数は普通車で453台まで停められます。女体山側を目指す、つつじヶ丘の駐車場は388台です。
第1だけ少し距離があり歩きますので、空いていれば第2以降に停めたほうがいいです。
混み具合はというと、シルバーウィークの連休中、9時半到着ですでに市営第2から第4が満車になっている状態でした。一方、1番遠い市営第1駐車場はまだ半分以上空いていました。
そこから登山口へ向かって歩いていく途中に、台数は少ないですが店舗が貸している有料駐車場があります。料金は市営と同じ500円で停められるよう。登山口に近いほうがいい場合、市営第1しか空いていなくても諦めず、店舗が貸している駐車場を探してみてもいいかもしれません。
ただ、登山口に向かう道路には渋滞ができていました。そのため、停車できるまでに時間がかかる可能性があります。
道路状況は?
あくまでシルバーウィークのタイミングの話ですが、行きよりも帰りのほうが高速道路が混雑していました。
つくばに住む友人によると、近くにショッピングモールや人気のサービスエリア、ベッドタウンなどがあり、夕方は混み合うそうです。早く来て早く帰るか、いっそ遅めに来てケーブルカーで帰るルートもいいのではと思います。
実際に着た筑波山の服装は?
真夏(9月)の服装
9月の夏時点では、肌着、速乾性のシャツ、レインウェア、サポートタイツ、ハーフパンツで登りました。帽子も必ずお忘れなく。暑すぎて十分でした。
2月末の服装・装備
2月末は、残雪が残っている状態でしたが、頂上付近は朝でも1度を超えており、暖かい日でした。13時頃だと、最高気温9度まで到達したようです。
レインウェア(アウターも兼ねる)、中厚手のメリノウールのインナー、山用シャツ(起毛)、ミドルレイヤーとしてフリース、パンツの下にも中厚手のタイツを履きました。毛糸の帽子と夏用の帽子も持っていきました。
しかしこの日は暑すぎました。頂上付近が1℃前後でちょうどいい服装だったかもしれません。毛糸の帽子もアウターも使わず、インナーのみで登っていました。頂上はこれにフリースがあればいいくらい。
また、アイゼンは必須でした。軽アイゼンをもっていきましたが、これが救世主に。ふもとから見ると雪は見えませんでしたが、途中からかなり残っており、滑り台状態でした。アイゼンなしに男体山もいけなさそうでした。冬の登山は筑波山といえど、アイゼンやチェーンスパイクをお守り替わりにもっていくほうが安心です。
筑波山の主な登山ルート
観光案内所で地図を配布しています。手持ちのものがなければ、こちらをもらうことをおすすめします。YAMAPなどで事前に地図をダウンロードしておくとより安心です。
御幸ヶ原(みゆきがはら)コース
登り90分 下り70分 約2.0km 標高差約610m
筑波山神社入口から、男体山を目指すメジャーなコースです。ケーブルカーに沿うようにして歩きます。今回は御幸ヶ原コースを選びました。
迎場(むかえば)コース
登り40分 下り35分 約1.6km 標高差約190m
つつじヶ丘から酒迎場分岐までのなだらかなコースです。ここから女体山山頂を目指す場合は、白雲橋コースへ合流します。
白雲橋(しらくもばし)コース
登り110分 下り95分 約2.8km 標高差約610m
筑波山神社入口から酒迎場分岐を経て女体山山頂を目指すコースです。奇石が多く、写真撮影に適したスポットが多くある、人気のコースです。
おたつ石コース
登り40分 下り35分 約1.0km 標高差約200m
つつじヶ丘から弁慶茶屋跡地までを目指すルートです。ここから白雲橋コースに合流し、約0.8km(登り40分)ほどで頂上を目指すことができます。
筑波山「御幸ヶ原コース」登山道の様子・景色
第1駐車場の近くにあるトイレです。とてもきれいでした。
観光案内所で地図がもらえます。向かいにはトイレもあります。
道路を渡り、鳥居をくぐって進みます。
そのままケーブルカー乗り場のほうへ向かいますが、ケーブルカーには乗りません。
道沿いにはおみやげ物やさんもあります。
ケーブルカー乗り場へ向かって進むと、右手から登山道に入る道があります。こちらを進みます。
結構すぐにこんな道になります。低山ながら、石が大きくて登りがいがあります。
かと思えばこういう砂利道も。
急登の先に、ベンチがありました。その向かいには…
ケーブルカーが間近で見られるスポットがあります。
巨大な木と岩。圧倒されます。
石の階段が続きます。道が少し細くなりました。
もうすぐ頂上です。混雑している道でこのくらい。木の幅の細い階段が続き、地味に疲れます。
着きました!
頂上の景色はこんな感じ。晴れていれば富士山も見えるのですが、あいにく曇りでした。ガスってる…。
たぬきちもがっかりしています。でもきれいでしたよ。
続いては頂上の茶屋でごはんを食べます。鴨南蛮そばにしました。めちゃめちゃうまいです。
メニューはこんな感じで、幅広くそろっています。
ごはんを食べたので、頂上に行くことに。先に女体山を目指します。
ガマ石といわれる石。確かにガマに見えなくもないです。口の部分に小石を乗せられたら何かいいことあるらしい。すごいみんな頑張っていました。
私は通り過ぎて頂上を目指します。
女体山に着きました。フォトスポットには行列ができていたので写真だけ。景色がよく怖いくらい見晴らしがいいところがあります。
続いては男体山を目指します。こちらも混んでいました。この階段を登ります。
途中過程を撮っていませんが、割とすぐ到着します。男体山頂に着きました。
頂上からの景色です。曇っていますが、見晴らしがいいです。
筑波山の混雑状況
山というより行楽地レベルで、そこそこ混んでいました。高尾山では都心の駅のホームくらいの混雑で人をよけて歩く必要がありましたが、よけたりせずに歩けるくらいです。
とはいえ、混んでいる場所は限られていて、筑波山頂駅付近、男体山頂、女体山頂をむすぶコースが混雑する場所でしょうか。男体山頂と女体山頂を結ぶルートは渋滞ができていました。特にガマ石のところ。みんな石投げたすぎる(笑)。
頂上は店舗に行列ができるほどではありません。店舗も3分の1席が埋まっているくらいでした。ケーブルカーは帰宅時間になってくると長い行列ができていました。乗るまでに30分くらいかかる感じです。
2022年2月末のオフシーズン(残雪あり)の時期はここまで混雑していませんでした。店舗にはすぐ入れる状態で、ケーブルカーの行列も長くはありません。
筑波山の魅力と特徴まとめ
筑波山の特徴をまとめました。登山の道は変化もあり、奇岩もあり、飽きさせません。何よりも周囲を含めた行楽地感が、遊びに来た感があってこれはこれで楽しいです。ファミリーやカップルにもおすすめです。
- 登山というよりも、遊びに行く場所に近い
- 食事はぜひ頂上でお店に寄りたい
- 低山ながら巨大な奇岩や変化に富んだ道がある
- ケーブルカーがあるので体力がなくても安心