登山用のバーナーの種類や、初心者におすすめのバーナーを紹介します。
ストーブって何
最初に、「ストーブ」について説明しておきたいと思います。
調理器具を探していたとき、「ストーブ」という言葉に出合いました。
「ストーブ」は料理用のコンロを指す言葉です。英語ではStove。あったかーい暖房器具のほうじゃないよ。
なんて調べていたかなあ、と思い出してみましたが、初心者の自分はストーブではなく、「登山 ガス」「登山 ガスバーナー」「登山 料理 道具」あたりで、「ストーブ」ではなかったと思うんです。
そのため、この記事では極力「バーナー」を使っていこうと思います。
登山用バーナーの種類
登山用バーナーは、大きく分けて、以下となります。
燃料別
1)ガスバーナー(家庭用・CB缶)
2)ガスバーナー(登山用・OD缶)
3)ガソリンバーナー(液体燃料)
4)アルコールバーナー
形状別
1)一体型
2)分離型
それぞれ紹介していきます。
燃料別バーナーの種類
1)ガスバーナー(家庭用・CB缶)
家庭用のガスバーナーです。家庭ですき焼きや鍋をするときに、細長いタイプの缶を使うと思います。あれがCB缶です。キャンプにもよく利用されます。
2)ガスバーナー(登山用・OD缶)
登山用のガスバーナーです。CB缶に比べ、火力が強く、屋外での利用に適しています。OD缶のODはOutDoorの略のよう。覚えておくと見分けやすそうですね。
厳密にはガスバーナーにもさまざまな種類があります。
温暖な時期や低地用のノーマルガスと、オールシーズン利用可能なハイパワーガスの2種類があります。
さらにさらに、プリムスというメーカーの場合ですと、ノーマルのGガス、高山用のTガス、冬季・高山専用のUガスがあります。
結局何が何なのかということですが、利用用途は以下のようになります。種類によってガスの混合率が異なります。
温暖低地用 | オールシーズン | 冬季・高山専用 | |
種類 | ノーマルガス | ハイパワーガス | ハイパワーガス |
名称例 | Gガス | Tガス | Uガス |
プリムスのサイトによれば、以下のような表記がありました。
ガスカートリッジの中の液化ガスが気化温度以上であればガスは気化し、燃焼させることができます。しかし、液体は、気化する際にそのものから熱を吸収する(奪う)性質(=気化熱)があります。たとえば、5℃前後の肌寒い時期にGガスを使用していると、徐々に出力が低下します。これは燃焼するうちに気化熱により内部の液化ガスが冷えることが原因です。気温の低い場所でのGガスの使用は、中身が残っているにもかかわらず器具に接続してつまみを開いてもガスが出ないことがありますので、寒冷地用のガスカートリッジ(TガスやUガス)を使いましょう。
出典: https://www.iwatani-primus.co.jp/products/primus/knowhow/index.html
つまり、オールシーズンを買っておくと、何かと安心ってことですね。
3)ガソリンバーナー(液体燃料)
ホワイトガソリンを中心に、自動車用のガソリンや、灯油、軽油などの液体燃料を使用するタイプです。製品によって、どの燃料が使用可能か異なるのでご注意を。着火の際、液体燃料を気化させる、プレヒートと呼ばれる余熱作業が必要なため、初心者には扱いが難しそうです。そして高い…。
4)アルコールバーナー
アルコールバーナーは、理科の実験でつかったアルコールランプをイメージいただくといいと思います。軽くてコンパクトで、独特の炎の魅力があり、一部のバックパッカーには支持を得ているようです。しかし、火力は弱く、本格的な調理には不向きです。いまのところ私は、アルコールバーナーを使っている人を見たことはありません。
初心者にガスバーナー(OD缶)がおすすめの理由
初心者が登山で使うなら、2)のガスバーナー(OD缶)のハイパワー(通年用)がおすすめです。
メリット
その理由はいくつかあります。まず、使い方が難しくないので、扱いが簡単です。鍋の中にバーナーをしまうことができるので、コンパクトに収まります。さらに軽さも魅力的です。 OD缶の中では、オールシーズン使える、ハイパワーガスを買うのがおすすめです。
デメリット
しかしデメリットもあります。CB缶に比べ、値段が高く、近くの店では手に入れにくいのです。コンビニエンスストアでも売っているのがCB缶のよいところ。しょっちゅうキャンプに行く方だと、CB缶用のバーナーも、ほしくなるかもしれませんね。
形状別バーナーの種類
一体型
一体型は携帯性かあって便利。鍋の中にきれいに収まり、コンパクトでより軽量です。少人数なら一体型で十分です。
分離型
安定感があるのは分離型です。大きな鍋(クッカー)を乗せても、ぐらつきにくいので、複数名での利用に適しているのではと思います。
私は一体型を持っています。一体型の人のほうが多いかなという印象です。
まとめ
ちなみに恐ろしいほどコンパクトになる、CB缶用のバーナーである、SOTO ソトのGストーブ。操作性が不器用な私には難しく、持っていったのに使えなかったという失敗談が(ソロキャン好きの友人は使いこなしているので、単に私の問題)。
何回も使っているのに使い方が分からなくなるってすごいな。
お値段も、コンパクトさも大事ですが、何十回と利用していくものなので、使いやすいことも重要です。使い方をネットで調べる、なんてことは登山ではできませんので。