生理のときにナプキンをつけなくていい、画期的な商品「吸水ショーツ」。趣味の登山やスポーツを生理を気にせずに楽しめるかもと思い、使ってみることにしました。履き心地をレビューします。
吸水ショーツ(吸水型サニタリーショーツ)とは
生理のときにナプキンをつけずにそのまま履くショーツのことです。ショーツ自体が吸水力を持っており、洗えば何度でも利用できます。
吸水ショーツの感想・レビュー
私が買ったのは、comfits(コンフィッツ)のheavyタイプ。2,000円台で購入できるので、今売っている吸水ショーツの中ではかなり安いほうです。
人気らしく、発送まで数日かかりました。入荷待ちのものもあるよう。
まず持ってみると重い。74グラムありました。
見た目はかなり分厚いです。
おむつみたいになるのではと不安になりますが、鏡で見てみると意外にも目立たない。これなら、スキニーパンツでもいけそうです。
素材は表地ナイロン77%、ポリウレタン23%、裏地綿95%、ポリウレタン5%。つまり綿(コットン)で水分を吸水し、ポリウレタンで通気性を保ちながら、ナイロンで防水する仕組みのようです。
実際に履いてみると、履き心地がとにかく楽。生理でないときの普通のパンツと同じです。肌ざわりもいいし、布ナプキンのようにごわごわもしない。快適そのものです。
ナプキン3枚分の吸水力で、防水になっているので漏れません。お尻まで吸水できるので、横になっても大丈夫。
ただ、血の量が多い日だと、トイレにいって、またパンツを履くときひやっとします。慣れるとは思うけど、取り替えたくなります。2日目はタンポンや月経カップと組み合わせれば、かなり快適に過ごせそうに思いました。
黒いので汚れを気にしなくて済みます。ただ、どれだけ汚れてるのか分からないのが、のちのち気になりそうです。
よいところ
まずは使ってみてよかったところから紹介します。
よれない
ナプキンをつけているときの、羽の部分が肌に当たる不快な感じが一切ありません。普通のパンツの履き心地に近く、つけなくていいのかなと不安になるくらい。
布ナプキンは羽つきでも前後にずれることがありますが、よれる感じは一切ありません。
スポーツなど激しい動きをするときにすごくいいんじゃないかと感じました。
漏れない
私の購入したものは防水タイプ。何をしても漏れません。朝布団を汚してしまってあー、となることもありません。
肌荒れしにくい
ナプキンは化学物質なので、どうしてもかぶれてしまうことがあります。布ナプキンと同様に、肌荒れはしにくいので、悩んでいる人にはおすすめです。
洗濯機で洗える
軽く手洗いしたら汚れた部分を表側にして、ネットに入れれば普通に洗濯機で洗えます。
ゴミが出ない
何とも言えない使い捨てのナプキンを捨てるのが苦痛でした。においもどうしても気になります。吸水ショーツならゴミがでないので、環境にやさしいですね。
イマイチなところ
一方で残念なところもありました。
量が多い日は厳しい
2日目、3日目に使ってみましたが、正直なところ、量が多い日に長時間履き続けるのは厳しい気がします。
コットンがメインなので、速乾性はありません。そのため、量が多いと表面は濡れた感じになります。レビューでもお伝えしたとおり、再び履くのはためらわれるときがあります。
なかなか乾かない
洗濯機で洗えるのはいいのですが、吸水部分がなかなか乾きません。お天気によっては翌日まで乾きません。
やっぱり値段はそこそこ高い
ブランドや商品の機能に応じて異なりますが、値段は1枚2,000円半ばから7,000円くらいはします。数日分必要なので、このコストをどう考えるかが悩ましいところです。
ナプキンよりもコスパはいいの?
そこで、費用についてどのくらい使えばもとがとれるのか確認してみました。
比較条件
吸水ショーツの値段:2,500円
今回購入した価格帯程度と過程し、ナプキン3枚分の吸水力とします。
ナプキンの値段:350円
仮に24枚で350円とします。もっと安いものや高いものもありますが、ひとまず。
単純にお値段は約7倍。
350円÷24枚=1枚あたり14.6円
14.6円×ナプキン3枚分=43.8円
2,500円÷43.8円=57回分
つまり、57回履いてもとがとれます。何回分の生理を乗り越えればいいのでしょうか。
仮に生理が7日間として1日目3回変えると仮定する(もっと変えそうだけど)
57回÷7日間=8.14
月に一回生理がくるとすると、約8ヶ月くらいでもとがとれるという計算になります。かなりのざっくり計算ですが…。
コスパ面では回収までにそれなりに時間がかかります。個人的には経済的で安いとは言い切れないんじゃないでしょうか。現代女性は一生のうち、1万枚以上ものナプキンを消費しているといいますから、長い目で見れば確実に回収できると思います。自身の生理が続く時期と、この商品を使い始めるタイミングにもよりそうです。
むしろこの商品の最大の魅力は使用感です。不快感や肌荒れから解放されること、化学物質を体内に取り入れずにすむことをメリットと感じる人が、使うのがいいように感じました。
どんなブランドがある?
ここからは吸水ショーツのメーカー・ブランドについて値段の安い順から紹介していきます。
GU
「トリプルガードショーツ」という名前で、販売されています。何と驚異の1,490円! ただずっと品切れが続き、入荷待ち状態のようです。これなら気軽に試せますね。ちなみにユニクロではまだ発売されていなさそうです。
comfits(コンフィッツ)
フランデランジェリーというメーカーからコンフィッツというブランド名で発売されています。値段はかなり安いほうです。比較的手に入りやすく、コスパはかなりいいと思います。高いパンツを購入される方も予備で持っておくと安心かも。お値段は2,000円台からとなります。
MOON PANTS(ムーンパンツ)
台湾で開発され、2019年夏に生まれた先駆け的な吸水ショーツ。デザインも種類があってかわいいです。お値段は1枚5,000円台からとなります。
Nagi(ナギ)
国産の吸水ショーツと言えばナギ。デザインはシンプルですが、アウターには響きにくそう。カラーバリエーションが豊富で、絶妙な色合いも魅力です。お値段は6,000円台からとなります。
Bé-A(ベア)
こちらも国産の吸水ショーツ。クラウドファンディングで実際に1億円を集めたといわれるベア。吸水力№1をうたっています。色はブラックのみですが、ボクサーパンツ型でお腹も暖かい設計になっています。お値段は7,000円台からとなります。
まとめ
吸水ショーツは生理のときにナプキンをつけずに履く吸水力の高いショーツ。履き心地がよくよれないので快適で、劇的に生理のストレスが減ります。スポーツで漏れないかなと気にする必要もありません。
ただし血の量が多い日は濡れや蒸れが気になるかも? 私なら、二日目だけタンポンか月経カップ+吸水ショーツにして、他は吸水ショーツで過ごすかなと思います。登山は長時間なのと素材から考えると蒸れそうなのでちょっと使わないかな。短時間のスポーツならよさそうです。
それにしても、すごい商品が出てきましたね。生理の概念がらりと変わりそうです。もっと普及してほしいと思います。そして値段よ下がれ。