登山初心者が覚えたい「疲れにくい歩き方」

ナンバ歩き 登山

みなさん登山で膝や腰、痛めていませんか。私は過去に右膝を痛めたことがあり、今も膝用のサポーターをつけて登っています。以前、下りで無理をしてしまった失敗から、楽な歩き方、膝を痛めにくい歩き方について調べてきました。ナンバ歩きやジグザグ走行など、疲れにくい歩き方とコツをご紹介します。

基本の歩き方

登山の歩き方は、歩幅は狭く、靴底全体を地面にフラットにつけて、静かに体重移動をして歩くのが基本です。これは私の知る限り、登山に関するどの本においても、どのような講習でも共通です。

基本の歩き方は小幅で靴底全体で地面をとらえます
基本の歩き方は小幅で靴底全体で地面をとらえます

登りのとき

登りのときは膝が爪先より前にいかないようにし、一歩を踏み出します。体重をかけたとき一気に膝を伸ばすのがポイント。膝を曲げる時間を極力短くし、負荷を最小限にします。

下りのとき

登山で気を付けたいのは下りのときです。下りは背筋を伸ばして腰の位置が遅れないように注意して歩きます。足を踏み出すときは、後ろに重心を置き、少し腰を低くしながら片足を前に出します。靴底全体が地面に接したら、膝を伸ばすように体重をしっかり乗せます。かかとに重心をかける癖がある人はつま先から下ろすくらいの気持ちで歩くとフラットに地面に付きやすくなります。

足が曲がった状態で一方の足に体重をかける時間を減らすのがポイントです。

歩き方は登山の本やガイドさんによっても若干バリエーションがありますが、ひざ痛を抱えた私の場合はこれが一番しっくりきました。

続いては時々取り入れたい、疲れにくい歩き方について紹介していきます。

同じ側の手足を同時に出す歩き方「ナンバ歩き」とは

右手右足を同時に出す歩き方を「ナンバ歩き」といいます。ナンバの語源は「難場」を指すとも言われています。実はこの「ナンバ歩き」は江戸時代の人の歩き方という説もあり、江戸時代に荷物を運ぶ飛脚が、このナンバ歩きをしている絵が残っています。真偽のほどは分かりませんが、軸がぶれにくい歩き方であることは確かです。

現在の反対側の手足を出す歩き方ですと、体がねじれてしまい、荷物がぶれてしまいます。しかしこのナンバ歩きであれば、重たい荷物を背負っていても体幹をぶれさせずに歩くことが可能なのです。慣れてきたら手は振る必要はありません。自然にまかせ、体は常に正面を向けたまま歩くことを意識すればOKです。

江戸時代の人もやったかもしれないナンバ歩き
江戸時代の人もやったかもしれないナンバ歩き

歩幅は小さく歩く

とにかく歩幅は小さく歩くことが筋肉にも間接にも負荷をかけずに済みます。上下左右に揺れにくくなります。高低差を小さくすることで、膝や足にかける負担が少なくて済みます。さらに、体全体のバランスも崩れにくいので、体力の消耗も抑えられるのです。足裏全体で地面をフラットにとらえやすくなります。階段でも極力幅を小さくなるよう、端に足を置いてから次の足を踏み出すようにするといいと思います。

歩幅は小さく狭く。左がよい歩幅、右は左右や前後のブレが大きい悪い歩幅
歩幅は小さく狭く。左がよい歩幅、右は左右や前後のブレが大きい悪い歩幅

急勾配で取り入れたい「ジグザグ走行」

急な勾配はまっすぐに登らず、斜めに道を突っ切るようにジグザグに歩くと、楽です。右端まで行ったら、左端まで行くと、なだらかな坂を登るように歩くことができます。

急勾配で威力を発揮するジグザグ走行
急勾配で威力を発揮するジグザグ走行

急勾配は「ガニ股」で歩く

ジグザグに歩くほどの幅がないこともあります。そういうときはガニ股歩きがおすすめ。つま先をまっすぐに向けると、その分足首の関節の負担が増えます。ガニ股で歩けば足首はふくらはぎの負担を和らげることができます。ただしずっとガニ股はNG。一時的な利用に留めておきましょう。

大きな段差は横向きで降りる

膝を痛める要因のひとつは、着地の衝撃が繰り返されることです。勢いをつけてドスンと下りるのはやめましょう。ときどき走るように飛び降りる人を見かけますが、膝にはよくないです。ただ時々飛び降りなければならないほど大きな段差もあります。そんなときおすすめなのが横向きで下りること。重力に逆らうようにゆっくりと下ろすと膝への負担は最小限で済みます。

初心者はストックを取り入れたい

私は積極的にストック(トレッキングポール)を使います。2点で支えるところを3点もしくは4点で支えるので、楽になるのは当然です。本当に翌日、足腰への負担が違います。筋肉痛に苦しんだ山が、ストックを使うと筋肉痛が一切起こらなかったくらいです。筋力に不安のある初心者は、ストックを取り入れていただくといいのではと思います。

私はシナノ(SHINANO)の折りたたみ式の「フォールダー TWIST115」を使っています。折りたたむと36cmになり、カーボン製で約228gとすごく軽く、ピンロック式+レバー式で調節がしやすいうえにワンタッチで収納可能、グリップ部分が長いため持ち手に応じて調節可能な優れもの。背が低い(150cm)ので、折りたたみ式は無理かなと思ったときに出合った商品です。

とはいえ初心者なら激安の3,000円くらいのでもないよりはあったほうがいいです。私も最初は激安の謎メーカーのストックを使っていました。

ストックは登りでは短め、下りでは長めにし、傾斜によって変えます。グリップが長い場合は持ち位置を変えることで、長さの調節がこまめにできます。ストックの使い方は難しくはなく、すぐ慣れると思います。

岩場ではストックだと不安定なこともあります。無理にストックを使わずに手を補助的に使って登るほうがいい場合もあります。

休憩のタイミング

歩き始めて30分くらいを最初の休憩にし、その後40分から50分ごとの1回10分程度の休憩を取るようにします。私はもっと取りますけどね。焦らないように、自分のペースで楽しめれば大丈夫です。楽と感じられるレベルのいわゆる“ニコニコペース”で歩き続けることが早く進むことよりも大切です。

登山前のウォーミングアップも大切

いきなり歩き始めず、登山前のウォーミングアップにストレッチをしておくと、筋肉が動きやすくなります。屈伸、足首、手首を回し、アキレス腱、太ももなどを念入りに伸ばします。

歩き終えたらやること

まずはクールダウン

いきなり止まらずに、クールダウンをします。1~2分は足踏みなどでふくらはぎを動かし続けましょう。急激に止まると血圧が下がる恐れがあります。

山小屋や自宅でやってほしいこと

歩き終えて山小屋やテントに着いたら、もしくは家に帰ってきたらやってほしいことがあります。椅子の上などに足を置く。これだけです。ただ長い時間やる必要はなく、2、3分でOKです。足を心臓より高い位置に置くことで、むくみをとる効果があります。プロアドベンチャーレーサー田中陽希さんもやっているのだとか。

自宅や山小屋でやること。椅子がなければクッションでもかまいません
自宅や山小屋でやること。椅子がなければクッションでもかまいません

お風呂や温泉は入ってOKだが注意も必要

関節痛や捻挫などで痛みや熱を持った箇所を温めてしまうと悪化してしまうことがあります。痛めた箇所を必要以上に揉んだり、長時間温めすぎないようにしたほうが安心です。私は一旦冷やします。

ここまで、登山の歩き方についてご紹介しました。痛みを抱えて歩き続けると、手術せざるを得なくなってしまったり、人工関節になってしまうこともあります(私の母は人工関節です)。長いこと趣味にしていきたいので、足腰には注意しながら消耗するものという認識で歩いていきたいと思います。

よりよい方法があれば追記していきます。

参考文献

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