絶対に真似してはいけない、私が登山で経験した“初心者ならでは”の失敗談

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私は公共交通機関で時折登山に行きますが、基本的には体力のない人間です。普段、家と会社の往復以外、運動らしい運動はしておりません。

こんな私が2014年から登山を始めたばかりの頃に、経験した失敗を紹介します。初心者しかやらかさなさそうな失敗ばかりです。私のような間抜けな経験をする方は少ないと思いますが、同じ間違いを犯さないよう、一読いただければと思います。

下着が全部濡れる

あれは、山梨県にある大菩薩嶺に初めて登ったときのことでした。この日、午前中は曇っていたものの、大丈夫だろうと思って登り始めたところ、途中から雨が降ってきました。小雨なんて生易しいものではなく、豪雨でした。

まだ登山を始めたばかりの頃で雨の恐ろしさをよく分かっていませんでした。買ったばかりの雨具を着て、登山用ザックに付属しているレインカバーをかぶせました。途中トイレ休憩に行く際、地面にザックを置いたのですが、それが間違いでした。

宿に到着し、ザックを開けて着替えようとすると、下着は雨露を含み、しっとりと湿っていました。そうです。ザックの下から水が染み込んでいたのです。レインカバーをつけても下からの浸水は防げません。私はドライヤーで自分の下着や服を乾かしましたが、完全には乾きませんでした。しかもその頃、お肌にやさしい綿100%のパンツを持ってきていましたから、なおさらです。結局完全には乾かず、生乾きのまま着用しました

登山で失敗し、濡れたパンツたち
濡れたパンツたち

登山に行くなら、登山用ザックの外側だけでなく内側も防水は完璧にしてください。とくに下着は取り返しがつかないことになります。防水用の袋(スタッフバック)はモンベルなどアウトドアショップで売っています。1,000円程度からあり、そこまで高価なものでもありません。防水用の袋がなければジップロックやビニール袋でもいいです。手間なようですが、濡れたパンツを履くことを想像してみてください。くれぐれも外側と内側、二重に包むことをお忘れなく。

綿100%の服を着て山に登る

大菩薩嶺に初めて登ったときのことでした。私は綿100%のTシャツで山に臨んでおりました。Tシャツの下には速乾性のある肌着を身に着けてはおりましたが、汗はすべてTシャツが吸収し、無意味でした。夏でしたが汗の張り付いたTシャツを着たまま、寒さに震えながら下山しました。

通常の登山では、吸水速乾性のある素材の服を着ます。汗をかくと体が濡れた状態になり、濡れた服が乾かない素材だと、汗冷えの原因になるからです。夏で晴れていてもずっと濡れたままの服でいるのは寒いものです。しかも臭いのもとにもなります。吸水速乾性の素材の服を着ることを心からおすすめします。今では私も化学繊維の服を愛用しています。

関連記事:「登山に綿100%のTシャツを着て行ってみた結果

自分の体力の限界を知らない

自分の体力の限界を知らない
自分の体力って過大評価しがち

大菩薩嶺に初めて登ったときのことでした。大菩薩嶺は標高2,057mで、初心者・中級者におすすめといわれる山です。しかしその日はあいにく天候に恵まれず、途中から豪雨となりました。下っても下っても道は続きます。時計を確認すると、乗るはずだったバスの発車時刻はとうに過ぎていました。

まずいぞと焦り、途中で赤い屋根が見え、ようやく民家にたどり着いたと安堵したら、それは紅葉でした

いよいよ幻覚まで見え、宿のチェックイン予定の時間もすぎて、最終のバスの時間が迫るなか、ひたすら足を運び続けました。時間と体力との戦いでした。下り終えたときは18時すぎ。辺りは真っ暗になっていました。

体力のない私は、今でこそ1000メートル級の山か、ロープウェイで登れる山しか選びませんが、自分の体力を知らない状態だとどの程度の山に登ることができるのか分かりません。分からないのは、非常に恐ろしいものです。ましてや天候が危ういなかでの登山は、晴れているときの何倍も技術と体力が必要になるなんて、想像がつきません。

地図にはコースタイムが書いてあります。自分はおおよそコースタイム通り歩けるのか、超えてしまうとどのくらいオーバーしがちなのか分かっていると、登り始める時間や休憩時間の調整にも役立ちます。

登山靴ではない靴で登ってしまう

私はトレランシューズで登山に望んでいました。トレランシューズとは、山で走る人向けの靴です。登山靴に比べ、底が薄くてやわらかいことから、歩きやすいと感じる人も多いと思います。登山靴のようにハイカットのものは見かけません。

一方で、重い荷物を持つ場合や、雪山、滑りやすい岩場などには、トレランシューズでは物足りず、登山靴のほうが適していると言われています。

私が購入したのは、防水性ゴアテックス素材のトレランシューズです。きっと雨でも活躍するに違いないと思っていました。しかし、その期待は裏切られました。

左:トレランシューズ、右:登山靴
左:トレランシューズ、右:登山靴

山梨県にある、大菩薩嶺に初めて登ったときのことでした。途中から豪雨となり、トレランシューズの隙間から、雨が容赦なく降り注ぎ始めました。ハイカットであればもう少し防げたものを、雨と小石を踏みしめながら歩く山道はなんとも心地の悪いものでした。帰りは岩場でひたすら下って降りる形となりました。雨に濡れた岩場は滑ります。また、翌日の着替えなどそこそこの荷物を持って歩いており、下り続けていたので膝を痛めることとなりました。

登山では、登りよりも下山時に、筋肉への負荷がかかります。重い荷物も含めた衝撃を足一本で受け止めるのだから当然です。重い荷物を背負うとき、地面が濡れているとき、そこそこ高い山に登るときには、必ず登山靴で行くことをおすすめします

登山の後、温泉で足を揉みまくる

温泉で足を揉みまくる
登山後の温泉はたまりませんが、ご注意を

登山の後、温泉に長時間入り、疲れた足を揉みました。それはもう、じっくりしっかり心を込めて揉みました。その結果、一週間、ほとんど歩けなくなりました。正確には階段のような段差の上下運動ができない状態でした。地下鉄に降りるまでにエレベーターを探し回ることになり、トイレに行くときは奇声をあげて用を足しました。

登山の後、筋肉が損傷し、炎症を起こすことがあります。炎症を抑えるには、冷やすことが重要です。これは登山だけでなく、どのスポーツでも共通で、いわゆるアイシングと言われるものです。

マッサージも、軽度なら問題ないですが、強めの足つぼに行ったときのようにマッサージすると、かえって筋肉を痛めてしまうことがあります。

下山後は温めたり強く揉んだりせず、足に水をかけたり、冷却スプレーを持ち歩いたりして、冷やして修復することを心がけるとよさそうです。

ガイド本の地図に頼ってしまう

さすがに地図を持っていかなかったことはありませんが、ガイド本に載っている地図や、ビジターセンターに置かれている地図を利用したことがあります。このような地図で登山に挑むのは、万一道に迷ったときに怖い思いをします。

コースタイムが書いていなかったり、等高線がないので厳しさが分からなかったり、すべての道が網羅できていなかったりします。

まとめ

振り返ってみると、私はひとつの山で、たくさんの経験をして痛い目を見たことになります。そのおかげで、同じ失敗は二度と繰り返さないようになりました。

今回ご紹介した失敗は、初心者であってもスポーツをする方なら知っている基本的なことが多いと思います。私は運動をしないので、知りませんでしたが…。

万一ひとつでも知らなかったことがあれば、登山に臨む前に、記憶に留めていただければと思います。同じ失敗を繰り返さないように恥を忍んでご紹介しました。

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