【白馬岳】(登山編)栂池から小蓮華山・白馬岳を経て白馬山荘へ。見どころと反省点

登山
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栂池高原に前泊し、ゴンドラとリフトを乗り継いで栂池自然園まで行き、乗鞍岳(のりくらだけ)、小蓮華山(これんげさん)、白馬岳(しろうまだけ)に登って、白馬山荘に泊まって帰ってきました。非常に素晴らしい体験ができたことは事実ですが、私としてはかなり課題が残る登山でした。反省点は最後に書きますが、まずはどのような登山だったのかを紹介したいと思います。

栂池高原の夜はこちら

白馬岳(しろうまだけ)の難易度とは

まず白馬岳の難易度を見てみることにします。山のグレーディングによると、技術的難易度はAからEまで、体力度は1から10まであります。Eになるほど難しく、10になるほど体力が必要となり日数を要します。その中で白馬岳に至るまでの技術的難易度と体力度は以下のようになりました。

栂池からの登山技術的難易度体力度
乗鞍岳B2
小蓮華山B4
白馬岳B5

出典:信州山のグレーディング

Bは、基本的に地図読みのできる登山経験者向きで、以下のような登山道が該当します。

  • 沢、崖、場所により雪渓などを通過
  • 急な登下降がある
  • 道が分かりにくい所がある
  • 転んだ場合、転落・滑落事故につながる場所がある

猿倉から大雪渓を通って登る場合は、体力度は4と下がるものの、技術的難易度はCとなります。Cになると、ハシゴ・くさり場などを通過できる身体能力が必要です。

栂池のほうが技術的難易度は下がりますが、一定の体力が必要になります。参考にした書籍には北アルプス初心者におすすめと書いてありましたが、アルプス初心者の私には課題の残る登山となりました。

白馬岳登山の見どころ

栂池から白馬岳登山の途中の見どころやお楽しみポイントを紹介したいと思います。

栂池高原からのゴンドラリフト

実は一番怖かったゴンドラリフトイヴ。ゴンドラからロープウェーに乗り継ぐのですが、ゴンドラのほうが高度感があり、怖かったです。朝6時半から動いており、その時間にはすでに行列ができています。

ゴンドラリフトイヴ。意味深な宝箱が不思議な気持ちにいざなってくる
ゴンドラリフトイヴ。意味深な宝箱が不思議な気持ちにいざなってくる
恐怖でしかないゴンドラ。揺れるたびに怖かった。
恐怖でしかないゴンドラ。揺れるたびに怖かった

天狗原

湿原の天狗原。木道を歩くようになっており、湿原に降りることはできません。それでも景色を十分に楽しむことができます。休憩にもよさそうです。

湿原の天狗原。デッキにベンチもある。景色もよく、休憩にもちょうどいい場所
湿原の天狗原。デッキにベンチもある。景色もよく、休憩にもちょうどいい場所
木道がしばらく続く。尾瀬を思い出す。まだこのころは幸せだった
木道がしばらく続く。尾瀬を思い出す。まだこのころは幸せだった

白馬乗鞍岳手前の雪渓

白馬乗鞍岳手前にも雪渓があります。チェーンスパイクかアイゼンがあると安心です。登山靴のみで登ることもできますが、下りは滑っている人もいました。ストックもあると登りやすいと思います。

乗鞍岳手前の雪渓。ロープが中央に引いてある。登山靴でも登ることはできるが、チェーンスパイクやアイゼンがあったほうが安心。私は迷わずつけた
乗鞍岳手前の雪渓。ロープが中央に引いてある。登山靴でも登ることはできるが、チェーンスパイクやアイゼンがあったほうが安心

白馬大池

白馬大池は突然現れるオアシスのような場所です。赤い屋根が白馬大池山荘となります。足に自信がない人は、ここで一泊してもよさそうです。夜は星がきれいに見えるとのこと。

ずっとここにとどまっていたくなる、白馬大池。大池山荘の赤い屋根が美しい。テン場もある
ずっとここにとどまっていたくなる、白馬大池。大池山荘の赤い屋根が美しい。テン場もある
軽食や飲料も売っている。お土産は充実していない。飲料は600円くらいはするが、ここを逃すと白馬山荘まで買える場所はない。トイレもある。チップトイレではないが募金箱があるので小銭を持っていきたい
軽食や飲料も売っている。飲料は600円くらいはするが、ここを逃すと白馬山荘まで買える場所はない。
トイレもある。チップトイレではないが募金箱があるので小銭を持っていきたい

小蓮華山の聖なる剣

新潟県最高峰となる蓮華山(これんげさん)の鉄検。信仰の対象であり、抜けたら勇者になれるものではありません。かつては2,769mありましたが、崩落し、2,766mとなっています。

新潟県最高峰である、小蓮華山(これんげさん)の鉄検。抜けたらすごいとかではない。信仰の対象。
かつでは石仏もあった。崩落の危険があるため立ち入り禁止区域に注意
新潟県最高峰である、小蓮華山(これんげさん)の鉄検。信仰の対象。
かつでは石仏もあった。崩落の危険があるため立ち入り禁止区域に注意

ライチョウ

運が良ければ見られるというライチョウ。今回は2回見る機会に恵まれました。

白馬岳近く。ライチョウが砂浴びをしていた
白馬岳近く。ライチョウが砂浴びをしていた

白馬山荘

白馬山荘については後日、詳しくレポートします。ここに泊まるだけで価値があります。

白馬山荘
白馬山荘

絶景

やはりなんといっても絶景。脳が驚くような信じられない光景が目の前に広がっています。今、自分がここにいること、自分の足で歩いてきたことを景色が実感させてくれます。

やせた岩場のなだらかな稜線。足はすくむ場所はありますが、美しさは格別です
やせた岩場のなだらかな稜線。足はすくむ場所はありますが、美しさは格別です

白馬岳の反省点

何を失敗したのかというと、コースタイムから大幅に遅れ、山小屋に到着すべき16時というリミットに間に合いませんでした。端的に課題を言うならば、体力不足だと思います。それ以外にも要因があります。

呼吸法

高山ならではの空気の薄さがありました。後半は足は動かせるけれども呼吸が苦しくて思うように動けないという状態が続きました。

高山順応するためには、高いところに行ったのちに1時間ほど滞在するのがよいそうで、今回はこれを取り入れました。

しかし呼吸法がしっかり取り入れられていなかったために、後半苦しくなってしまったのではないかと考えています。

一般的に言われている呼吸法には、以下のようなものがあります。

  • 鼻で吸って口から吐く
  • 深く呼吸する(腹式呼吸)
  • 2回吸って2回吐く

しかし、途中からハアハアと口で呼吸をして、息切れするようになっていました。もう少し意識すべきでした。やはり高山ですので、呼吸法は大切です。

心肺機能をもっと鍛える必要があるため、日常からのトレーニングを考えねばと思います。

岩場に苦戦

乗鞍岳までは大きな岩場が続きます。ストックをしまって手を使って登るほうが、早いように思いますが、そのあとつらいかもしれないと、ストックを握ったまま登っていました。もともと背が低く、足も短いので、大きな岩は苦手なのですが、予想以上に手間取り、時間がかかってしまいました。腹筋をもっと鍛えていれば登りやすかったかなという点も反省しています。

大きな岩場が続く、乗鞍岳に向かう道
大きな岩場が続く、乗鞍岳に向かう道

大池山荘から小蓮華山に向かうまでもザレ場やガレ場が多く、足元が安定しない中歩くため、スピードが出しにくかったです。

コースタイムを確認する

コースタイムの確認をしたのが大池山荘でした。それまでは人に譲ることを優先してしまいましたが、時間配分を考えて、必要以上に譲らず、ペース配分を考えるべきでした。

今回は運よく明るいうちに到着できましたが、ペースが遅すぎて、山小屋に到着するのが暗くなりそうであれば、エスケープする勇気も必要だと思います。

北アルプス入門なら、唐松岳から始めたい

久しぶりの登山で、いきなり白馬岳を目指してしまったため、ペース配分に失敗し、高山特有の症状にも悩まされました。

もし初めての北アルプスであれば、登山道が整備されていて歩きやすい唐松岳からスタートするか、もしくは白馬大池山荘に一泊してもよかったかなと思います。

また私の登山記録に失敗談が増えてしまいましたが、効率的なトレーニングや日頃食べるものなど、意識は変わってきています。次に生かしていきたいと思います。