2020年3月20日、運動不足の体を呼び覚ますべく、大野山 (おおのやま) に行ってきました。大野山という名前の山は複数ありますが、私が行ってきたのは神奈川県足柄上郡山北町にある標高723m、標高差613.4mの山。富士山を間近で眺めながら歩くことができる、なんとも目に贅沢な山です。
山北町観光協会の大野山ハイキングコース(※)では、谷峨(やが)駅からスタートし、山北駅にゴールしていますが、山北駅からスタートしました。それには理由があります。この記事では大野山へのアクセス、ハイキングコースについて紹介します。
※参照 「山北町観光協会 大野山ハイキングコース」
大野山の山開きの時期
大野山は、毎年4月29日(昭和の 日)には山開きのイベントがありますが、山開き前でも一年中登れる山です。私は3月に行きましたが、お天気に恵まれたこともあり、とてもぽかぽか陽気でした。
春の大野山に行く服装
3月に行った服装ではベースレイヤーとして長袖シャツ、ミドルレイヤーとしてフリース、アウターレイヤーという服装で出かけました。念のためダウンも忍ばせていましたが、一度も出番はなく、長袖シャツとフリースで登りました。ただ、景色が開けているため風が強いので、風よけになるものは何か持っていったほうがよさそうです。
登山の服装の参考に
【超初心者向け】登山の服装・ウェアの基本。春・夏・秋の服装の違い
大野山へのアクセス
![JR御殿場線の山北駅](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/-e1584839038222-1024x609.jpg)
駐車場もあり、車で頂上近くまで行くこともできるようですが、私たちは公共交通機関で行きました。山北駅、谷峨駅は御殿場線の隣の駅で、5分程度ですので、どちらにしても行き方は同じです。
都心からスタートし、湘南新宿ラインで国府津(こうづ)駅まで一本で行くことが可能です。国府津駅から御殿場線に乗り換えて、山北駅に向かいます。
国府津駅から山北駅は電車で25分ほどかかります。
- 都心からJR国府津駅へ
- JR御殿場線で山北駅へ
- スタート JR御殿場線 山北駅
- ゴール JR御殿場線 谷峨駅
- 谷峨駅から富士湘南バスで25分ほどかかる新松田駅を利用することも可能です。
注意点
注意点として、山北駅、谷峨駅では、Suica(スイカ)などのICカードが利用できません。ICカードのリーダーのようなものはあるのですが、使うことができません。
おそらくICカードはエリア間を超えて使えないためではないかと思われます。JR東日本の駅からJR東海の山北駅、谷峨駅を利用する場合には、ICカード利用はできないということですね。
谷峨駅は無人駅で、山北駅は行くときは駅員さんがいましたが、帰りに話して切符を買ってくれと言われました。しかし、帰りに利用した谷峨駅も無人駅でした。
結局、帰りの最寄り駅で無人駅であったことを伝え、往復分の切符代をICカードから問題なく引いてもらえましたので、特に問題はありませんでした。切符を買ってもいいですし、定期区間を利用したい方は同様に後から引いてもらうのがよさそうです。
また、2020年3月現在、駅前にある観光案内所はコロナウイルスの影響によりお休みとなっていました。地図をもらえることはありませんので、あらかじめ持って行かないといけません。
山北駅から早速タクシーに乗る
さて山北駅から大野山登山口まで歩いて40分ほどかかります。タクシーを旧共和小学校の手前くらいまで利用する方法も。これなら、車道を歩かずに登山をさっそくスタートすることが可能です。迷わず我々はタクシーを選択。運転手さんには「高齢者はタクシー利用をすることもある(若者や中年はない)」と言われましたが、まあいいでしょう。料金はちょうど2,000円でした。乗るしかないよね。
トイレ
山北駅にトイレがありますので、こちらを利用するのもいいですし、タクシー利用なら登山道に入る手前にもトイレがありますので、どちらでも利用可能です。
大野山ハイキングコースへ
![大野山ハイキングコース(地蔵岩ルート)](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/11b307d2538e81af11b280dd4f96f720ff4e1c4dd48d90cc444eec8b90834983.0-768x1024.jpg)
登山道に入ります。入り口には木彫りのかわいい鳥が。この木彫りの動物たちがちょいちょい出てきます。すごくかわいい。
![木彫りの鳥](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/65e4a6b99fd16988a988086247e6a0738289a0264c5d5bf0f6ce8d67de4c31ef.0-1024x768.jpg)
![](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/3938d505fc34e845516639b5b67ea418e990a2b27ac43b022e43f20d94fefc7d.0-1024x768.jpg)
地蔵が道を惑わす
地蔵の看板が道を惑わしてきました。
![お地蔵さまの看板が出現](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/8300ea2c940dfccd6f6dacf6609568ae31904d2745daa0eed5b7695265823f79.0-e1584839655411.jpg)
平坦そうな道と、地蔵の看板が指す左手には階段が続いています。平坦な道を選びました。結局、どちらを選んでも同じ道にたどり着きます。左手に進むと、お地蔵さまを見ることができるようです。地蔵が私を何かに導いているのかと思いました。文字案内もほしいなあ。
突然開けてくるが、目の前には階段が続く
稜線歩きのように視界が開けてきました。周囲は木がなく芝生が広がっており、目の前には階段がずっと続いています。途中スカイツリーと同じ高さに到達するようです。登れば登るほど、遠くまで見通すことができます。目にうれしい登山です。
![芝生が広がり、景色を楽しみながら階段を登ります](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/9ef7da225ab3d2d23e75d42ca6380fdbc007e01cfac7cca53b98ee6f25fd19a0.0-1024x768.jpg)
登りきったあたりは牧場になっており、牛っぽい動物がいそうでした。何の動物かは分からない…。
![](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/55fb47767b66c5236ccdf9511b729f710d3de3ceff8b944957bc9906a03defd4.0-1024x768.jpg)
牛と思ったんだけど、馬だったのかな。牧場の入り口には看板がありました。中には入れません。
![牧場の入り口には馬がいます](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/9f13733fbe023a170b4a6a9888dc241c11ea161bd7d3d364e844a4ecf7f8d7fc.0-e1584840023930.jpg)
クマが歩道と車道の道案内をしていました。
![クマが道案内](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/40630bdd908357166705de614e20d807d60bf6962b9f4e8f05b8d84c6c5b1ad1.0-1024x768.jpg)
上に乗ってみます。
![上に乗ってみました](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/959d662010ee5313d2884721c3ac40ec0ddc0dfe85c6d71482e51ce614b9e0a2.0-1024x768.jpg)
舗装された道を歩き終えたら、いよいよ頂上です。
山頂に到着
山頂に到着しました。
![大野山山頂にたぬ吉到着](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/f6c950cd56744fba78a71c7be45599ddc8ebbe7e3de101321a2ca9c6fde9d2fa.0-1024x768.jpg)
この眺望のご褒美はすごいです。富士山の隣の山なの?と言いたくなるくらいの近さ。雪をかぶった富士山がとんでもない存在感を放っており、圧倒されるしかありません。他に相模湾や大室山、杓子山、高指山などの山が見えます。
![富士山が近い](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/f9237f6af44d1add97f5af9959faac1653f4d8055723c8d1637da94f57da2df5.0.jpg)
![富士山どーん](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/02303dc8f9190a881a065127638fcbe3b83e5c7941ea6ab5565b443a30ab4bb6.0.jpg)
頂上は芝生になっており、ベンチもいくつかあります。キャンプのような焚き火はできませんが、直火でなければガスバーナーでお湯を沸かしたり料理をすることもできそうです。バーナーでお湯を沸かして味噌汁やコーヒーを飲みました。今回は山クッキングはなしです。
![どの方角に何があるか案内も出ていました](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/0d2bf815e6c0a932d348cad840cf51f0e52c7d3229a3f9a60adb3f1185d55f55.0-1024x768.jpg)
山頂にはトイレもあります。
富士山を楽しみながら谷峨駅へ
![谷峨駅へ向かいます。案内が出ています](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/4a1dd447afa3cda511824e768e3088efc5dc13400cd7f460a755d65e6156a8cb.0-1024x768.jpg)
山頂から見える景色を堪能しきったら、谷峨駅へ向かいます。
山頂からタクシーという手もある
もしもの話ですが、万一この時点で体力が尽きてしまった場合、山頂から徒歩10分ほどのところに駐車場がありますので、そこにタクシーを呼ぶとい手もあります。犬連れの方も見かけましたので、お子さんやペットと車で来てもいいかもしれませんね。
富士山を堪能するなら山北駅スタートで谷峨駅へ向かうほうがいいのではないでしょうか。帰りも前半は富士山の絶景を楽しみながら降りることが可能です。
![景色を楽しみながら下山ができる](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/691d8c023e761859197646b4a8f9dd2c39613167228b908ced03e8bbe5cb4090.0-1024x768.jpg)
途中で扉がありました。植物を守るために動物が入ってくるのを防いでいるのでしょうか。絵にはハワイアンっぽい4人のダンサーが写ってます。地味に気になりました。紐で留めてあるだけなので、簡単に開け閉めができます。
![扉が出現](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/DSC_0135-1-1024x768.jpg)
634mの付近にうさぎが出現していました。スカイツリーと同じ高さをやたらと攻めてきます。
![スカイツリーと同じ高さ(634m)であることを伝えるうさぎ](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/3c73785404dd24b091b9d996b411c247fb42785f5fae8b264e207e94b979c3a3.0-1024x768.jpg)
無人販売でジャムを購入
ほぼ下り終えたころ、無人販売の場所が現れました。ジャムや柚子胡椒、切り干し大根などが売っています。
![無人販売でジャムや柚子胡椒、切り干し大根などが売っている](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/2eb3391846d387da678de56b7c29602d07832e10c3474d4ad284ff25eac21ec2.0-1024x768.jpg)
キウイジャムを購入しました。400円ですが、この量でこの実のぎっしり感は安いです。
![山崎さん手作りのキウイフルーツジャム](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/DSC_0159-1-1024x768.jpg)
お土産にもなるので、持ち歩くよりも帰りに寄ったほうがいいかもしれません。
看板に沿って谷峨駅へ。階段を下ります。
![谷峨駅への案内板](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/DSC_0140-1-1024x768.jpg)
車道に出ました。案内小さくない?
![](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/bfa0781f08790d4ecd361899d63dda429bf06aaeec14c9ac199e42bcfa79e9c6.0-1024x768.jpg)
![文字小さい](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/DSC_0143-1-1024x768.jpg)
頼朝桜という天然記念物の桜があるそうです。
![頼朝桜。右側の熊の看板がかわいい](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/9d8ea92bedaac8ec3f16ca16eb3a2c1cdc7a5497e1a6ada9609e09cbdd1d8ba6.0-1024x768.jpg)
まだ一分咲きくらいでした。山なのでやはり少々気温が低いようです。
神奈川の古道50選にも選ばれている模様。
![かながわの古道50選のようです](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/DSC_0146-1-1024x768.jpg)
最後に試練が
最後に試練が待っていました。高所恐怖症の私にはつらい。
![恐怖の吊り橋が出てくる。通行の条件がある](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/eea0e92fc6abff6200c6eb99ad25c06c388f678e6bfdc35ce763fea3690447af.0-1024x768.jpg)
10人以下で渡る必要があるらしいです。こわい。長い。揺れてる。無心で渡ります。
![吊り橋渡る前。渡っている最中は撮影する余裕がない](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/39d70070d1c3d386d87ba8b2f3de0f0ec1e5872a70080eaa6513e6e0fd5f73b9.0-1024x768.jpg)
最後にまた迷う道が。右手に車が通る道が、左手に白線も歩道もない上に続く道があります。左手の白線も歩道もない道を上がっていくのが正解です。
![こっちに進むのが正解!](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/DSC_0151-1-1024x768.jpg)
駅から登山道への近さでいくと、山北駅よりも谷峨駅のほうが近いです。もしタクシーを呼ぶなら迎車が必要になるでしょう。帰り永遠と車道を歩き続けるのもつらいものです。体力がない人は山北駅からタクシースタートが楽そうです。そのうえ富士山も長い時間楽しめるのがいいですね。
一休食堂へ
駅を超えて400mほど歩くと、トラックの運転手にも人気の一休食堂へ着きます。
味噌ラーメンを頼みました。ニンニクたっぷりで疲れた体にガツンと効く味です。
![一休食堂の味噌ラーメン](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/a5ff92351c70fbc5bce43f34d7d475e8e9de8abd55a92eaa425a53976f12a3d8.0-1024x768.jpg)
しし鍋とポテトサラダ、たこの唐揚げも。
![](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/039b649cc47a83955adda88bae017c9d57b2b3b7114cd7527446ea395b1e04a1.0-1-1024x768.jpg)
![ポテトサラダ](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/0f96b71f992fe767f302519d774f779ea5e53050081ba70f267110cdb9f6b98c.0-e1584842461459.jpg)
ビールも頼みました。
![ビールがすでに半分なくなっていますね](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/DSC_0155-1-1024x768.jpg)
メニューはこんな感じです。
![一休食堂のメニュー1](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/23a2f10b6d3d313d81471faafd51809646912571c7d5f97f866829c1baa2e0eb.0-752x1024.jpg)
![一休食堂のメニュー2](https://tanukichitozan.info/wp-content/uploads/2020/03/16a9ecdf2be3d138edd346657552fbbf657622ab66aee4239a73f19359cac238.0-768x1024.jpg)
谷峨駅まで再び歩き、帰路につきました。遅くなると電車の本数が減っていきますので注意が必要です。体力的にも問題なく、楽しい登山でした。