数々の山小屋特集で扱われている憧れの宿、高見石小屋に泊まってきました。前日は本沢温泉に宿泊し、翌日は天狗岳、黒百合ヒュッテを経て、高見石小屋泊でした。いつか泊まってみたいと思い続けてきたので念願の山小屋に泊まれて感激でした。とはいえ、悲しいできごともありました。後ほど紹介します。
高見石小屋へのアクセス
高見石小屋へのアクセスは複数あります。マイカーかバスかに応じて、手段も変わります。バスは時期によっては運行本数やダイヤが変わり、土日祝日しかやっていない時期もあります。事前に調べてみてください。
- 茅野駅からバスか車→渋の湯登山口→徒歩約2時間
- 茅野駅/佐久平駅/八千穂駅からバスか車→白駒池駐車場登山口→徒歩約50分
- 茅野駅からバスか車→北八ヶ岳ロープウェイ登山口→徒歩約4時間
時期によっては白駒の池入口有料駐車場が早朝より満車になるため、八千穂高原スキー場駐車場から無料シャトルバスを利用する方法もあるようです。
朝の散策で白駒池まで歩き、帰りは渋の湯経由で帰りました。白駒池はかなり歩きやすくてファミリー向けです。白駒池は登山したい人には物足りないかも…。
渋の湯は結構大きな岩がゴロゴロしていて、岩が苦手な私は苦戦しました。コースタイムよりも時間がかかってしまいました。岩苦手族は早めの出発がおすすめです。ただ歩きがいはあると思います。
ちなみに私たちは本沢温泉から天狗岳、黒百合ヒュッテを経て、歩いて向かいました。他にもこの山小屋や別の山小屋を起点にさまざまな登山ができます。計画するのが楽しそうです。
本沢温泉はこちらの記事で紹介しています。
外観
高見石小屋の外観です。とてもかわいらしい木でつくられた文字。何から何までかわいい山小屋なのです。
数張ですが、テント場もありました。ここは板が張ってあるので、快適そうです。この日は親子が楽しんでいました。
お部屋・内観
続いてお部屋紹介です。
高見石小屋の内装はとてもノスタルジックでかわいいです。ランプの宿というキャッチフレーズのとおり、天井にたくさんのランタンが吊るされています。ランタンは夜になると、明かりが灯ります。ますますファンタジーな雰囲気が増します。
共用スペースのダイニングテーブル。ここで食事を食べたりします。私たちは地図を見たりお茶を飲んだりしてくつろぎました。
夜になると暖炉に火が灯されました。
暖かなお部屋で各々楽しんでいました。漫画や本、雑誌もたくさん置いてありました。
暖炉の前にある椅子は不安定らしいので、ご注意ください。
夜になるとランタンに明かりが灯ります。これだけのランタンに火を点けるのは大変そうと思っていたら、部分的に灯っていました。でもそれが情緒あふれるよい雰囲気を演出してくれます。
個室・大部屋
個室
清潔でかわいいお部屋です。真ん中に机がひとつ置かれており、小さな鏡もありました。
天窓もあるので、明るいお部屋で居心地がよいです。さりげない和紙の明かりにもセンスを感じます。
他にも個室が2つあるようです。そちらは見ていないのですが、もっと広いお部屋と同じくらいの2~3人用のお部屋があるようです。個室利用には別途費用がかかります。
大部屋
続いて大部屋です。私たちは泊まらなかったのですが、なんとも居心地のよさそうな大部屋。仕切りもあり、天窓から星空も見えそうです。
食事
食事のレベルが高いです。高すぎます。本当に“おいしい”ごはんです。クオリティが高く、高いフレンチを食べに行ったレベル。大満足でした。
食卓を宿泊者で囲んで食べます。明日の登る山やどこから登ってきたかという話題に花が咲きました。
特に味付けが絶妙だったのが、チキンのグリル。ソースが飲みたいレベルでした。ごはんとクラムチャウダーがおかわりし放題です。もちろんおかわりしました。ごはんもつやつやと光っています。炊飯器で炊いたものではなさそう。お鍋で炊いた感じがしました。
アスパラが大振りでグリルもとてもおいしかったです。
みなさんワインや日本酒を楽しんでいました。さらにコーヒーとデザートまでいただきました。ごちそうさまでした。
朝食はこれまたかわいい、えびとアボカドのサンドウィッチ。野菜が新鮮でおいしいです。
山小屋でこんなごはんが食べられるのか、と3回くらいつぶやいていたようです。友達にしつこいといわれました 笑。
飲み物、水場
高見石小屋では到着後の憩いの時間に、宿泊者向けの飲み物が用意されていました。飲み物もこんなに豊富なんです。つかれた体に甘いお茶がとてもしみました。
また、水とお湯は購入できます。確か水が100円、お湯が200円とよくある山小屋価格だったと思います。
ただ、水場はありません。買うか持っていく必要があります。お茶大好き人間としては、高見石小屋では水の入手や手洗いのしにくさが気になりました。
無念! 名物の揚げパン食べられず
5月末頃だったのですが、黒百合ヒュッテからの道はまだ雪が残っていました。慎重に歩き、ようやく「揚げパン食べるぞー」と思って到着したところ…、何やら様子がおかしい。
うわああああ、喫茶の営業時間終了してる! ショック。どうやら宿泊客は14時半まで許されることもあるようですが、私たちはもう15時過ぎの到着だったので、無理でした。かなしい。
東天狗だけにして、西天狗に行かなければ…。黒百合ヒュッテで楽しみすぎなければ…。途中、チェーンスパイクつける手間がなければ…、などいろんな後悔がありますが、仕方ありません。宿泊された方に写真は見せてもらいました。
いつかリベンジに行かなければなりません。宿題がのこりました。
かわいい手ぬぐいをお土産に買いました。
トイレ
高見石小屋の一番の要所はトイレではないでしょうか。いわゆるザ山のトイレ。部屋の外にあり、くみ取り式です。夜は暗いのでヘッドライト必須。
2階にも小のみ可能なトイレが設置されていましたが、案内されなかったので、今は利用されていないのかもしれません。
私は抵抗ありませんでしたが、友人はできるだけ行きたくないと言っていました。
充電・電波
ソフトバンク系はほぼありません。ただ、部屋の外に出れば、たまにつながる位置があるかなという感じです。事前情報ではドコモ系は通じて、auは不安定と聞いていたのですが、ドコモ系の友人も時々つながる形でそこまで安定していなさそうでした。
充電は1時間百円で利用できます。
見どころ
高見石小屋から登れるのが「高見石」。巨大な岩がゴロゴロと積みあがっており、ここを登るのが結構楽しいです。石と石の間に何か落とし物をしたら拾えない可能性がありそうなので、落とさない格好の方がよさそう。登山靴で登った方がよいです。ここからの朝日もきれいそうでした。
上まで登りきると、白駒池も望むことができました。
夜は星空がきれいです。この日も星空観測会をやってくれました。
朝はみなさん高見石に登っている方が多そうでしたが、私たちは白駒池まで歩きました。朝の散策に行くもよし、周辺の山に登るもよし、さまざまな楽しみ方ができそうです。
宿泊料金
2023年7月時点では、素泊まりで5,500円から一泊二食付きで9,500円と幅があります。さらに個室を予約すると追加で+3,500円から5,000円かかります。ただこれはお部屋1つにかかるもので、人数ごとではありません。冬季暖房費として+800円がかかる時期もあります。
サービスが充実していて、食事が美味しく小屋もきれいなので、十分なお安い料金だと思いました。
料金は時期や個室かどうかに応じて変わります。最近では山小屋も値上がりすることもあるので、事前に確認してみてください。
おすすめポイント
北八ヶ岳にあり、雑誌にも特集される人気の山小屋。かわいい山小屋好きにはテンションが上がること間違いなしです。何といっても食事が本当においしいので、リピーターが多いのもうなずけます。近所にあったら通いたいレベルです。
- お部屋や内装がとてもかわいい
- 食事のクオリティが高すぎる
- 揚げパンなど山小屋の名物がある
- 比較的、歩きやすいので初心者にもおすすめ(ルートによる)
- 他の山小屋とあわせた縦走にも便利
欲を言えば、水場があるといいなあ。そして揚げパン食べたかった。すべて自分のせいです。いつかリベンジします!